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2019 Fiscal Year Research-status Report

The Influences of Experimental Walking on Walking Behaviours and Perceptions

Research Project

Project/Area Number 19K04659
Research InstitutionMeijo University

Principal Investigator

中村 一樹  名城大学, 理工学部, 准教授 (80723791)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 森田 紘圭  大日本コンサルタント株式会社(インフラ技術研究所), 地域マネジメント事業室, 主幹 (70724714)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords歩行 / VR / モール / 歩行空間 / 歩行容易性
Outline of Annual Research Achievements

本研究は,実歩行と疑似歩行の体験による歩行意識,歩行行動,健康感の向上効果を検証することを目的とする.2019年度は,ショッピングモールで,来訪者への歩行意識のアンケート調査とVR歩行の社会実験を行い,VR疑似歩行により歩行への関心が高まるかを検証した.
歩行意識のアンケート調査では,健康意識,交通習慣,歩行環境について,歩行の影響要因を抽出し,日常とモールでの歩行それぞれの評価を段階尺度で行った.この結果,日常の歩行について,運動頻度の高さ,生活施設への歩行容易性,歩行空間の楽しさが,歩行を促進する要素として関係が見られた.一方で,モールの歩行では,歩行意欲はより肯定的であり,その促進要素はモール内の歩行容易性や楽しさだけでなく,自動車の選好の高さ,健康の満足度の低さ,日常の歩行容易性の低さが見られた.これは,居住地の歩行環境の低さが,活動地であるモールでの歩行意欲を高めており,車利用の高い活動地での歩行促進の重要性を示していると考えられる.
VR歩行の社会実験では,国内外のVR歩行体験を行った後にアンケート調査とモールでのウォーキングイベントの体験案内を行い,新たな歩行空間体験が歩行への関心を高めるかを検証した. ここでは,国内外の様々な歩行環境を360度動画で撮影したものをヘッドマウントディスプレイでVR動画として視聴し,各動画について利便性,安全性,快適性,楽しさ,歩行意欲について段階尺度で評価を行った.海外の空間のVR歩行の有無で歩行空間評価を比較したところ,評価内容に大きな違いは無いが, VR歩行をした方が空間による評価の差が大きくなることが分かった.また,VR歩行の関心が高い人ほど,歩行意欲が高い傾向も見られた.これより, VRは歩行空間の関心が高い人に歩行促進をする可能性が示された.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2019年度は,計画通りショッピングモールでのVR歩行の社会実験と調査を計2回行うことが出来た.ここでは,VR歩行評価から実歩行促進に繋げる実験手法を構築し,1日の被験者数30名程度を確保した.また,このデータ分析から,来訪者の歩行意識と歩行実態の把握,VRが歩行空間評価に与える影響,VR歩行から実歩行の促進の可能性,について基礎的な知見を得た.この結果から, VR歩行と実歩行の行動意識・意欲に相関があり,日常で歩行意識があるが実際に行動できていない層に対して,VR歩行体験からの実歩行促進の有効性が高いことが示された.今後の課題として,分析結果の統計的な有意性を検証できるだけのサンプル数を確保するために,更なる調査を検討する.

Strategy for Future Research Activity

2020年度では,VR歩行体験からショッピングモールでの実歩行の促進を進め,モールの外への回遊行動が促進されるかを検証する計画である.ここでは,モール周辺の歩行ルートの情報発信として,周辺の歩行空間の質をマップ化する.具体的には,利便,安全,快適,楽しさといった歩行ニーズの評価指標に基づいたWalkability評価マップを作成する.しかし,新型コロナウィルスの感染状況により,モールでの社会実験が行えるかは不確実な状況である.このため,モール周辺の歩行環境の調査により歩行ルートのケーススタディを選定する分析を進める.この歩行ルートに対する評価については,オンラインでの調査手法を構築し,モールの来訪者の実験が難しい場合にも対応できるようにする.

Causes of Carryover

2019年度1月に研究代表者が怪我で自宅療養となり、その後に新型コロナ感染によって3月の学会も休止となった。この影響で、研究成果の論文作成や学会発表に関する費用が使用できなかった。このため、予算の次年度繰越分は、2020年度の成果発表の費用として計上する。また、新型コロナ感染の収束状況が不確実で、学会開催や現地調査が難しくなるかもしれなので、ジャーナル投稿やオンライン調査も検討し、その費用を計上する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2019

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] Residential Satisfaction in relation to Walkability for QOL outcomes2019

    • Author(s)
      Shuhei OYA, Kazuki NAKAMURA
    • Organizer
      16th International Conference on Computers in Urban Planning and Urban Management (CUPUM)
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] CGVRツールを用いた歩行空間評価の基礎的分析2019

    • Author(s)
      守田賢司、森嶋裕太、加藤暉登、中村一樹
    • Organizer
      第60回土木学会土木計画研究発表会

URL: 

Published: 2021-01-27  

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