2021 Fiscal Year Annual Research Report
The Influences of Experimental Walking on Walking Behaviours and Perceptions
Project/Area Number |
19K04659
|
Research Institution | Meijo University |
Principal Investigator |
中村 一樹 名城大学, 理工学部, 准教授 (80723791)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 紘圭 大日本コンサルタント株式会社(インフラ技術研究所), 地域マネジメント事業室, 主幹 (70724714)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | 歩行空間 / 360度動画 / オンライン評価 / 健康 / 大型施設 / 余暇歩行 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、大型商業施設でモールウォーキングとVRによる歩行体験をすることで、回遊行動や日常歩行の促進効果と健康感の向上効果を検証することを目的とする。2019年度では、モールウォーキングとVR歩行の社会実験をイオンモールで行い、この結果から、日常で歩行意識があるが実際に行動できていない層やVR歩行空間への評価感度が高い層がモールでの歩行意欲が高いことが示された。2020年度は、新型コロナ感染症の影響で現地の社会実験が難しくなったため、歩行空間と歩行行動の関係についてオンライン評価システムを構築した。2021年度は、大型施設周辺の回遊行動についてオンライン評価システムで調査し、空間、行動、健康感についての関係を分析した。 大型施設周辺の回遊行動の分析について、県内の大型施設として商業施設のモールだけでなくスポーツ施設のスタジアムや文化施設のホールも対象に含めて、名古屋市の住民にオンラインアンケート調査を行った。まず、空間の分析として、多様な施設周辺街路の360度動画を作成して画像認識で街路シーンに分類したところ、交通量が多い街路、人通りが多い街路、歩行空間が広く物が少ない街路に分けられた。そして、街路シーンの空間評価として、利用する大型施設周辺にこれらの街路がある場合を想定して、若年層から高齢層まで数百名のオンライン回答者が評価を行った結果、楽しさは人が多い街路で評価が高い一方で、安全性、快適性は物が少ない街路で評価が高いことが示された。次に、空間と行動の関係について、歩行意欲の影響要因について重回帰分析したところ、街路空間の快適性の評価が歩行行動意欲に大きく影響しており、特に滞留行動で顕著であった。さらに、健康と行動の関係については、新型コロナ感染症によって健康感が減少した人は歩行意欲がより高いという関係にあることが示された。
|