2020 Fiscal Year Research-status Report
生態系復元モデルの構築:屋久島をモデルとした国内外来種の水圏生態系への影響の解明
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19K04683
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Research Institution | Research and Development Center, Nippon Koei Co., Ltd. |
Principal Investigator |
林 亮太 日本工営株式会社中央研究所, 先端研究開発センター, 研究員 (60761848)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 国内外来種 / 生物多様性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、鹿児島県屋久島において国内外来種として導入記録のあるヤマメの生息域が広がっていないか、定着状況を非侵襲的な調査が可能な環境DNA解析を用いて明らかにすることを目的にしている。また、採水地点での水生昆虫採集を行い、外来生物による在来生態系への影響を定量化することも目的としている。本研究では、屋久島主要6河川を対象として、国内外来種の侵入河川と非侵入河川の水生昆虫相を比較することで、国内外来種が在来生態系に与える影響を定量化し、在来の河川生態系復元に資する情報を得る。 令和2年度は、鹿児島県屋久島における環境DNA採水および水生昆虫調査を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で調査を十分に行うことができなかった。今年度一度だけ実施した野外調査では、ヤマメの放流記録があった荒川ダム下流および小杉谷集落跡で魚影が確認できた。コロナの感染拡大が収束次第、予定した調査を実施し、本研究課題について解析を進めていきたい。 初年度に得られた水生昆虫サンプルについては、アメンボ類とヒメドロムシ類の記録を査読なし報文として和文を公表した(林・中島、2020;松島・林、2020)。本記録について、Darwin Core Archivesの形式に則ってデータペーパーとして再構成し、出版することも検討している。採水サンプルの環境DNA解析については、サンプルの処理方法をめぐって関連機関と調整中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
令和2年度は、鹿児島県屋久島における環境DNA採水および水生昆虫調査を予定していたが、新型コロナウイルスの影響で調査を十分に行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
環境DNA採水および水生昆虫調査は新型コロナウイルスの影響によって実施の可否が決まるため、見通しが立たないのが現状である。初年度の調査で得られたサンプルとデータで研究を進めていくことも検討していく。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大のため、予定していた調査を実施できなかった。
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