2021 Fiscal Year Annual Research Report
Structural performance evaluation of building H-shape steel column under seismic load action
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19K04687
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| Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
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Principal Investigator |
佐藤 篤司 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (00362319)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | 鋼柱 / 曲げ面内挙動 / 曲げ面外挙動 / 耐力相関式 / 塑性変形能力 / 軸力比 / 細長比 / 曲げねじれ座屈 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
H形断面鋼柱は、工場建屋や体育館などの鉄骨建築で用いられている。また、諸外国では事務所ビルなどの柱としても多用されている。日本におけるH形断面鋼柱の研究は、1980年代後期まで積極的に実施されていたが、矩形中空断面の登場により研究活動は停滞し、その後の設計体系が更新されないままとなっていた。ただし、上述したように建物の柱部材としてH形断面は多用されていることから、その構造性能を精緻に評価することは極めて重要と言える。
H形断面鋼柱の終局限界状態は、板要素の局部座屈、曲げ面内不安定、曲げ面外不安定の３つによって（あるいは複合的に発生）して決定される。曲げ面外不安定は、開断面特有の現象であり、その評価については現行の設計体系の中では精緻に追求されていない現状にあった。最終年度の成果としては、H形断面部材に生じる曲げねじれ座屈の定量的評価法を構築し、構造性能評価の提案式を提案した。提案する評価式には、実設計で用いられる断面形状を網羅する形となっており，実用性の高い提案となっている。構造性能を関数として提案するとともに、必要値を満たすための条件式の形式でも提案することで、現行指針での運用が容易にできる提案となっている。また、曲げ面内不安定が終局限界状態となる場合の定量的評価法も構築することで、H形断面鋼柱の終局限界状態が何で決まるかを判定できる成果を得た。曲げ面内不安定の評価についても、鋼柱の断面形状を考慮することで、汎用性の高い提案となっている。
既往研究の局部座屈評価式と本研究の成果を総合することで、H形断面部材の構造性能評価が可能となる提案を行った。ただし、柱に作用する曲げモーメントの分布形状が限定的な部分も課題として残っており、今後の研究で取り組む課題としている。
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