2019 Fiscal Year Research-status Report
副産粉体の新たな価値創出に向けたフライアッシュコンクリートの流動性向上メカニズム
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19K04693
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
伊藤 是清 東海大学, 基盤工学部, 教授 (50380663)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | フライアッシュ / 石炭灰 / コンクリート / 混和材 / スラリー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は,実験に使用するフライアッシュ(石炭灰)の試料収集を中心に活動した。フライアッシュを産出している関係企業等に協力を要請し,フライアッシュ試料として,電力産フライアッシュ3種類,自家発電用の企業産フライアッシュ4種類の計7種類を入手した。本研究では,フライアッシュ中の未燃カーボンのスラリー化処理(フライアッシュ試料と水を混合し,一定期間ミキサで撹拌する)に伴う変化が,スラリー化処理後のフライアッシュを用いた場合のモルタルやコンクリートの流動性に及ぼす影響を検討項目のひとつとして挙げており,フライアッシュ中の未燃カーボン量(これの代替の品質特性として,強熱減量を指標とする)の異なるフライアッシュを入手する必要があった。本年度に入手した上記フライアッシュ試料の強熱減量は,JIS規格(JIS A 6201コンクリート用フライアッシュ)のⅢ種相当のものが5~7%程度,JIS規格外のものが8~20%程度であり,未燃カーボン量が大きく,さらに5~20%程度と幅広い範囲のフライアッシュを実験用の試料として入手することができた。 さらに本年度は,これらのフライアッシュ試料を基に,モルタルの調合条件(フライアッシュの混合量,化学混和剤の使用量など),基礎物性試験,スラリー状としたフライアッシュ試料のゼータ電位測定,スラリー化を行う際のスラリー濃度(フライアッシュ試料と水の混合比)等について検討した。また,学会等において,関係する分野の情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
実験実施のために強熱減量が比較的大きいフライアッシュ(石炭灰)を入手する必要があったが,本研究で求めている品質を有する試料の産出のタイミングと量の関係から,当初の計画よりも試料入手時期が遅くなり,また入手した試料数も予定よりも少なかった。さらに,コロナウイルス感染症の影響による種々の制限がある環境下において,予定していた実験・検討を十分に行うことができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は,本年度に入手できたフライアッシュ試料を中心に用い,フライアッシュの品質のうち,主に未燃カーボンがスラリー化によるモルタルの流動性に及ぼす影響を明らかにし,それに加え,その他の物性の影響等についても検討する。本年度入手したフライアッシュ試料を用いることで,本年度の遅れはある程度カバーできるものと考えている。 今後の研究の推進方策に記載したように,本年度は実験に使用するフライアッシュ試料の入手の面が課題となったが,次年度も引き続き,関係企業から試料提供の承諾を得ており,試料入手の課題についてはある程度解消できるものと考えている。また,コロナウイルス感染症の影響に応じて,研究計画や体制についても適宜見直しを検討していく予定である。
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Causes of Carryover |
(理由)フライアッシュ試料の購入費,旅費(学会等),分析費,人件費の支出の一部が計画通りに進まなかったため。
(使用計画)次年度に入手するフライアッシュ試料の購入費,分析費の一部として使用する。
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