2019 Fiscal Year Research-status Report

Strength deterioration of circular CFT columns with constant cyclic deflection

Research Project

Project/Area Number	19K04715
Research Institution	The University of Kitakyushu
Principal Investigator	城戸將江北九州市立大学, 国際環境工学部, 准教授 (10453226)
Project Period (FY)	2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords	構造工学
Outline of Annual Research Achievements	主として実験的研究を行うこととしていた．初年度は，パイロット試験と径厚比D/tが同じ鋼管にて，試験体を6体製作し曲げせん断実験を実施した．まず，試験体の設計ならびに製作を行い，材料実験（引張試験，短柱圧縮試験）を実施し，パイロット試験と同等の機械的性質を持っていることを確認し，当初予定していた実験変数での実施に問題がないことを確認した．また，コンクリートの充填もパイロット試験と同程度の圧縮強度となるように調合されたものを打設した．曲げせん断実験は，軸力比n=0.3，変位振幅R=1.25%，軸力比n=0.7，変位振幅R=1%を実施した．軸力比n=0.3の場合，160サイクル繰返しを行い実験を終了した．荷重の低下は緩やかであり，耐力劣化挙動はパイロット試験で実施したR=1%，1.5%の中間的なものとなっていた．局部座屈発生の観察も行った結果，フランジには早期に発生していた．軸力比n=0.7については今まであまり実施されていない高軸力であるが，57サイクル繰返し，著しく耐力が低下し実験を終了した．柱脚側から徐々に塑性化と内部のコンクリートの損傷が進み，試験体の2/5程度の高さまで鋼管が大きく膨らんでいた．また，正側と負側の耐力劣化挙動は対称性がなかった．上記の実験結果を受け，今後耐力劣化挙動の予測や評価方法の提案のために必要と思われる令和2年度の試験体の設計を実施した．当初は径厚比の小さいもののほうがより実際に近いことから，径厚比の小さい試験体を予定していたが，円形CFTは構造性能が角形CFTと比較して高く，大振幅で実験をしなければ耐力が劣化しないと考えられたため，径厚比の大きなもののほうに変更した．
Current Status of Research Progress	Current Status of Research Progress 2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned. Reason 予定していた実験はすべて終了してはいないが，試験体はすべて製作し，ゲージ貼も終えている．また，2020年度の試験体も製作が終了しており，実験に関しては順調に進展していると考えている．また，既往の研究結果の分析と，解析的な研究の準備も進めている．
Strategy for Future Research Activity	新型コロナウィルス感染症拡大防止のため，本大学では学生の入構を制限しているため，実験が実施できない状況となっている．本研究の目的を達成するには，実験が必須であり，試験体製作もコンクリート打設を除き終わっていることから，状況が変わり次第，実験を実施する．また，実験が予定通りできない可能性もあるため，文献調査ならびに解析的研究にも力を入れて実施する．
Causes of Carryover	差額は16682円であり全体予算の約1.5%である．次年度の実験で使用する．