2022 Fiscal Year Research-status Report
複雑な形状である放熱器を用いた冷暖房設備の設計手法に関する研究
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19K04732
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
坂口 淳 新潟県立大学, 国際経済学部, 教授 (90300079)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 放熱器 / 対流熱伝達 / 放射熱伝達 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は天井放射パネルと床置き放熱器を対象に、実験、実測、コンピュータシミュレーションにより複雑形状の放熱器の放熱特性について伝熱構造を詳細に明らかにすることを目的としている。さらにオフィス空間やエントランスホールなどの時空間分布が生じる建物空間を対象に、放熱器を用いて冷暖房を行う場合の設備設計法について学術的に体系化する。 2022年度はこれまでに実施したコンピュータ―シミュレーションの結果を分析し、複雑形状の放熱器まわりに仮想の境界面を設けて、対流と放射伝熱を仮想面に与えて、オフィス空間の気流と温度分布の予測精度について検討を行っている。追加でコンピュータシミュレーションを行った。 仮想面での放射伝熱の予測精度を検証するため、人工気象室内に床置き放熱器を設置し、仮想面のベクトル放射伝熱量を得るためのセンサーを準備している。予算の都合上、4枚の放射熱センサーを微小立方体4面に貼り付けて、ベクトル放射伝熱量の測定方法について検討している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の流行の影響が長引き、実験実測が困難な状況が続いている。 さらに世界的な半導体不足により実験装置の入手が遅れたため、計画していた実験が遅れている状況がある。 実験で使用する恒温恒湿室の故障が相次ぎ、実験で使用できない状況になっていたが、故障していた温度過昇防止器と加湿器の破損個所を修繕が終わり、一部不具合があるものの現在使える状況になっている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度中に実験で使用する恒温恒湿室の修繕が終了し、実験装置の入手が完了している。2021年度は複雑形状の放熱器の放熱特性のコンピュータシミュレーションを追加で行い、人工気象室での実験結果を比較し、建築空間を対象とした、放熱器を用いた冷暖房を行うための設備設計法をまとめ、学会発表等で公開する予定である。
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Causes of Carryover |
研究期間を2023年まで延長することにしたため、2023年度で研究成果の取りまとめに必要な予算を残すため、2022年度は支出を控えた。
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