2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of Mixed Reality Tool for Visualizing Building Performance of Zero Energy House on Energy-saving
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19K04750
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
沈 振江 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (70294543)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉原 健一 岐阜協立大学, 経営学部, 教授 (80259267)
西野 達也 金沢大学, 地球社会基盤学系, 教授 (90403584)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 建築環境総合性能評価システム / ゼロエネルギ ーハウス / 建物パフォーマンス / エネルギー消費 / 事前評価 / MR可視化 / BIM |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、ZEH化改修のために情報技術により事前評価を支援するありかたが学術の問いである。このため、オンラインゲームシステムと連 携できるMR技術を用いて、ZEH化改修対策の効果を評価できるシステムの開発を行う。ZEH化改修予定のハウスにおいて、24時間の 住民生活とエネルギー消費を反映できる4次元シミュレーション(時間軸)を行い、MR環境で建物パフォーマンスの評価や体験ができるシステ ムを事前評価ツールとして開発する。これにより、計画案のイメージを示すことだけでなく、省エネルギーの効果とゼロエネルギーの目標達成 度を事前に提示できる。 本研究の学術的な特色・独創的な点は、持続可能な社会の観点から、情報技術を用いた建 物の省エネルギー性能の効果を可視化するには、居住者の生活行為に基づくエネルギー消費、 ZEH化改修(太陽光発電、高断熱窓と外皮、高効率換気及び空調、高効率照明と給湯、蓄電 システム等)による省エネルギー効果とゼロエネルギーの達成度を示すことである。 本研究グループでは、可視化の技術に注目し、科研費の支援により10年前からJava3D、WebGIS、Unity3Dなどの方法を用いて建物自動生成、建築の形態制限と省エネルギー効果等 の可視化ツールの研究を独自に行ってきた。これまでの科研費支援により計画規制、建物形 状がソーラー発電との関連等を調べて可視化VRツールを開発してきた。新しい可視化技術であるミッ クスドリアリティ(MR)環境で居住者のエネルギーの消費量、建物パフォーマンス評価 とゼロエネルギーの目標達成度を示すMRツールを開発するには、今年度には、 スマートハウスとAI適用の既存研究レビュー、MRを用いた計画デザインツールの開発、人感センサーによる照明計画の省エネルギー効果シミュレーションなどの研究活動を行ってきた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究遂行には、今年度金沢大学においては視覚シミュレーション室を構築し、を購入したHololensやOculusの設備を活用した。大学の実験室を用いてスマートハウスの仮想的な建築環境シミュレーションシステムの開発、人感センサーによる照明計画の省エネルギー効果の検証ツールの開発を行ってきた。 研究事項1 ZEH化改修案のBIMデータモデルの検討について、関連の建物パフォーマンス評価項目である照明,空気調和,換気設備,給湯設備等の昇降機のエネルギー消費量を調べたうえ、建物のデータモデルとして構築し、MRによる実験環境を構築し、海外共同研究により、実験用のスマートハウス環境を構築する計画を立てた。 研究事項2 MRを用いたZEH化改修案のエネルギー消費量と設備の稼働状況の推測について、関連評価項目をオンラインゲームシステムに導入したが、特に照明計画、照明デザインなどの関連成果をまとめ、建築学会で論文を投稿して研究成果を公表した。 研究事項3 MRを用いたZEH改修案の建物パフォーマンスの事前評価ツールの開発について、BIMのモデルと建物のパフォーマンスの項目を用いて事前評価の可視化ツールの開発を行うには、MR計画デザインツールの開発を行った。関連成果は国際誌で公表した。 研究事項4 MRによるZEH化改修案の社会実験について、以上で構築したプロトタイプのMRツールを用いて、大学のVR実験室においてモデル地区を対象に、仮想的なスマートシティ管理システムの構築を試み、海外共同研究により実施予定です。
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Strategy for Future Research Activity |
研究計画通り、研究を遂行する。研究事項1 ZEH化改修案のBIMデータモデルの検討では、省エネ建材、省エネ設備、太陽光発電等の自家消費率の拡大が国の助成金の対象となっているので、建物パフォーマンス評価項目を調べて、建物のデータモデルを完成させる。宅地データ、すなわち宅地の形状や方向、宅地の隣地、前面道路、用途地域等の計画規制等をベースに、スマートハウスをZEH改修のデータモデルの目標とし、改修案の関連設備を含む建物のBIMデータと関連の建物パフォーマンス評価項目を再検討する。 研究事項2 MRを用いたZEH化改修案のエネルギー消費量と設備の稼働状況の推測では、 建物データ、宅地データや関連評価項目をUnity3Dに継続的に導入する。Unity3Dを用いて24時間の電気消費の推測を行い、居住者の生活行為やエネルギー消費量の推測を行って可視化を行う。改修後、エネルギー消費量を提示できるシミュレーションモデルの開発を継続する。 研究事項3 MRを用いたZEH改修案の建物パフォーマンスの事前評価ツールの開発では、 これまでの研究成果を踏まえ、事前評価をするには、Unity3Dに導 入したBIMのモデルと評価項目を用いて省エネルギーの事前評価、MRによる可視化ツールを開発することを継続する。具体的には、海外共同研究によりゼロエネルギーの効果を達成できるかどうか、スマートハウスを事例対象として導入し、スマート設備の導入などにより、ZEH改修案の省エネルギーの効果を提示できる事前評価ツールの開発を継続する。 研究事項4 MRによるZEH化改修案の社会実験では、以上で構築したプロトタイプのMRツールを用いて、MRツールを利用してもらい、改修案の設備負荷、建物パフォーマンスの評価結果をMRツールにより計画案の評価と比較を行い、居住者のエネルギー消費などによりゼロエネルギーの効果を確認する。
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Causes of Carryover |
当初、国際学会で研究成果を発表する予定で、その出張旅費と参加費を当科研費で執行予定であったが、コロナ危機で中止となり、参加をキャンセルした。その結果、当該助成金が生じた。分担者 杉原健一先生も同様に国際学会での発表の出張旅費と参加費を当科研費で執行予定であったが、中止となり、当該助成金が生じた。
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Research Products
(10 results)