2021 Fiscal Year Research-status Report
仮設デザインによる低未利用都市空間の暫定活用手法に関する実践的研究
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19K04753
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
岡松 道雄 山口大学, 大学院創成科学研究科, 教授 (90591157)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宋 俊煥 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授 (00725244)
毛利 洋子 活水女子大学, 健康生活学部, 准教授 (90610444)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 仮設デザイン / 低未利用空間活用 / 暫定活用 / 官民連携体制 / エリアマネジメント / インターフェイス / ウォーカブル / 移住定住 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度の活動は低未利用地の暫定利用手法や制度について調査し、準公園化の検討・まちなかネットワーク案の作成・空き家活用によるシェアハウス・シェアキッチンの計画についてほぼ予定通り進んだ。 次年度は準公園の実施および空き家活用について実践的に活動を行った。また、地域内ネットワーク形成についても、芝生広場を中心に複数の低未利用空間活用をつなげ、各まちづくり関係者と住民・行政との交流を促進した。同時に、3年度に予定していた空間活用モデルプランの作成を前倒しして「宇部市中央町グランドデザイン」を発表した。 3年度は、コロナ禍に伴いこれらの活動の中から生じた路上実験活動(open street UBE)、さらに常盤通り道路空間再編社会実験(TOKIWAIKOT:https://walkablecity-ube.com/)を実施(2021.11.13~14)した。これらの実践活動は、当初計画・予定した社会実験の集大成にあたり、実験から得られた知見の体系化と他地域への適用を試みるため、論文執筆と学会への発表も並行して行った。 発表論文は、宇部市に限らず地域活性やにぎわい創出に関係すると考えられるテーマを幅広く取り上げ、当該年度内に雑誌投稿4編(内査読2編)、口頭発表23編(内国際学会6編)を行った。 実践活動としては予定された項目を概ね終了し、関連するテーマについてまとめた論文の日本建築学会技術報告集への掲載が2022年6月に決定している。また、本課題の発展形として、街路空間と建築空間との「一体型滞在快適性向上」をテーマとした新しい課題に引き継ぐ形で、基礎研究(B)の採択が決定しており、連続的に研究を進展させてゆく計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
昨年度に引き続きコロナ禍の影響で、予定していた地域間連携(宇部市ーいちき串木野市)が実施できなかった。それ以外の項目については予定通りか計画していた以上の成果を上げることが出来、特に道路占用制度の活用から、道路空間再編に関しての社会実験については、宇部市および国土交通省中国地方整備局とも連携を密にし、充実した実践活動を行うことが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の活動項目はほぼ終了しており、今後は本課題で明らかになった知見を踏まえ、道路空間と沿道の建築物との関係に焦点を当てた「インターフェイス」の研究につなげる予定である。この課題は、本研究課題の発展形として、基礎研究(B)の採択が決定しており、ウォーカブル都市の実現に向けた、街路と建築との「一体型滞在快適性向上」に寄与する知見の獲得を目指す。 本研究課題の残作業として、査読論文の投稿(2編)があり、2022年6月日本建築学会技術報告集への掲載が決定している。
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Causes of Carryover |
2021年末に掲載決定した論文の掲載時期が、学会の都合で2022年6月となり掲載料を保留する必要があったため。また、2022年1月および2月に予定していた調査がオミクロン株の拡大により延期せざるを得なかったため次年度使用額が生じた。2022年度前半には上記2点を消化予定である。
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Research Products
(27 results)