2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of a Management System in the Aged Years of Condominiums
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19K04759
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Research Institution | Meikai University |
Principal Investigator |
小杉 学 明海大学, 不動産学部, 准教授 (30410856)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤木 亮介 明海大学, 不動産学部, 准教授 (20875463)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 仮終末 / 超長期修繕基本計画 / 建物取壊し / 敷地売却 / 被災マンション / 用途転用 / マンション長命化 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1)敷地売却における被災マンション法と建替え円滑化法の比較:被災時における被災マンション法を利用した敷地売却と、平時における建替え円滑化法を利用した敷地売却の違いについて、法制面及び費用面での比較整理を行った。2021年6月22日マンションコミュニティ研究会第23回フォーラムにて成果発表した。 (2)桜台団地建替え合意形成の分析:横浜市青葉区に立地する桜台団地の建替え合意形成について分析を行った。調査は過去の建替え関連資料の収集と分析、関係者へのヒアリングである。2021年7月19日第1回横浜マンション再生研究会にて成果発表した。 (3)桜台団地建替え権利変換計画の分析:桜台団地の建替え参加者が、どのような理由によって、権利変換または転出を選択したのかを探るため、筆者を中心としたアンケート委員会を組織し、2021年12月に、権利者421名に対してアンケート調査を行った。現在回収結果を検証中。 (4)一部敷地売却型団地建替えの検討:神奈川県伊勢原市の東高森団地600戸でケーススタディを行い、方向性を見定めた。その可能性について、横浜市住宅供給公社の有志らと勉強会を開催して検討した。一部敷地売却の相手方(購入者)を横浜市とし、横浜市が横浜市住宅供給公社に土地を賃貸する。横浜市住宅供給公社は、その土地をさらに定期借地権住宅地として転貸するというスキームを見いだした。 (5)都市部老朽既存不適格マンションの再生方策:都市部老朽マンション再生の実践的研究として、不動産学部藤木亮介准教授との協働により、東京都杉並区西荻窪の高経年マンションを対象として、1棟の全面的再生工事の検討を進めた。2段階合意形成方式を提案し、その1段階目として、1階ピロティ耐震補強工事及びピロティの地域開放コミュニティ形成型リノベーションに向けた合意形成を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
令和2年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、大学での教務は多忙を極め、本研究に割く時間が極端に減少した。また、ヒアリング対象者への配慮も含めて、現地調査を自粛せざるを得なかったため、当初予定された研究はほとんど進めることができなかった。 令和3年度は、令和2年度の研究遅延をだいぶ取り戻すことができたが、それでも、予定よりは遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
令和3年度に軌道に乗せた、西荻ニュースカイマンションと桜台団地、2つの実践的研究をさらに進めていく。研究対象2物件それぞれに関連する、参考事例をいくつか見いだすことができたため、その調査研究も行う。 大きな課題は、令和2年度の新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、ほとんど研究が進まなかった点である。研究をもう一年延長することを検討している。
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Causes of Carryover |
令和2年度のコロナウイルスの感染拡大により調査が実施できなかったこと、及び、遠隔授業への切り替えなど、大学業務が多忙を極め研究をほとんど進めることができなかったことの影響による。
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Research Products
(1 results)