2020 Fiscal Year Research-status Report
ニュータウンにおける住み替え支援システムに関する研究
Project/Area Number |
19K04794
|
Research Institution | University of Hyogo |
Principal Investigator |
安枝 英俊 兵庫県立大学, 環境人間学部, 准教授 (60402971)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | ニュータウン / 住み替え / 支援ツール / 戸建住宅 / シナリオ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は、1976年に入居が開始された、京都・洛西ニュータウンを対象として、ニュータウンにおける住み替え支援システムを構築することを目的としたものである。2020年度の研究では、当初予定していた、ニュータウン内での住み替えに関心のある居住者を対象とした住替え検討ワークショップ、中古住宅の流通促進協議会等の先進事例の運営体制の現地調査等を実施できなかった。そのため、最終年度に実施予定であった戸建住宅の活用手法について、①賃貸型の戸建住宅の導入の可能性、および、②ニュータウンの将来像に対応した戸建住宅の改修計画を検討した。 ①賃貸型の戸建住宅の導入の可能性については、公的集合住宅団地から賃貸型の戸建住宅への住替えを想定し、ニュータウン内の公的集合住宅団地の家賃と同程度の家賃設定で実施可能な戸建住宅の改修費用について、管理費、空室率等を踏まえて算定できるシミュレーターを用いて検討した。また、ニュータウン内の不動産会社に対して、サブリースによる賃貸型の戸建住宅や、不動産会社買取型による賃貸型の戸建住宅の実現可能性についてヒアリングを実施した。 ②ニュータウンの将来像に対応した戸建住宅の改修計画については、築40年度程度の戸建住宅を対象として、売却や賃貸など活用に関する複数の選択肢をもつことを目的として、敷地内の外部空間の活用や、在宅勤務や訪問介護医療サービスといった家族以外の個人が住宅の一部を利用することに対応した平面計画を検討した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
予定していた関連事例のヒアリング調査や、居住者を対象とした住み替え相談会の開催が中止になり、住み替え支援の運営体制や支援ツールの検討に必要な情報の一部を収集することができなかっため、当初の予定よりも遅れている。
|
Strategy for Future Research Activity |
住み替えを支援する組織の運営体制については、先行事例の分析を通じて得られた条件に対応した運営体制を構築するためのアクション・リサーチを実施する。また、意思決定支援ツールについては、戸建住宅への転居を検討している居住者に対して支援ツールを適用し、その有効性について検証する。
|
Causes of Carryover |
2020年度に購入予定であったノートパソコンの購入を2021年度に延期したこと、2020年度中に予定していたワークショップ、ヒアリング調査や打ち合わせ会議が中止になったため、次年度使用額が生じた。ノートパソコンについては2021年度前半に購入予定であり、中止になったワークショップ、ヒアリング調査や打ち合わせ会議については2021年6月以降に再開する予定をしている。
|