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2021 Fiscal Year Annual Research Report

北宋、遼、金、元における宮廷空間の特質―宮殿、庭園の比較研究を中心に―

Research Project

Project/Area Number 19K04824
Research InstitutionOsaka City University

Principal Investigator

福田 美穂  大阪市立大学, 大学院生活科学研究科, 准教授 (50379046)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords北宋 / 遼 / 金 / 宮廷空間 / 建築 / 庭園
Outline of Annual Research Achievements

北宋、遼、金についての基礎的文献の初歩的な整理と読解とをおこなった。
遼、金に関しては、中国(漢族)とは異なるアイデンティティーを強く自覚した、復古的な思想や動きが記録されている。北宋と対比すると、よりいっそう遼、金の建築や庭園を読み解く手がかりを得られることが明確になった。
一方、北宋の宮廷空間にかんしては、いかに「漢」としての自己を顕示したか、あるいはさほど顕示しなかったのか、という視点で基本文献を初歩的に整理した。漢のアイデンティティーを明示する場合、儒教の古典の実践という手段によることが多い。ただ、古典の解釈はつねに更新されるから、北宋時代の古典の新解釈に注意する必要がある。こうした解釈がどの程度、北宋の宮廷空間と関連があるかを歴史記録を読解することで、検証できるであろうという見通しを得た。
また、宮廷空間を考える上で、漢族、漢族以外の民族という視点以外にも、生活習慣についても考慮すべきであろう。これは上述したように北宋・遼・金の基礎文献を整理していて、実感された。宮廷といえども生活習慣が反映されたであろうからである。したがって、ささいにみえる宮廷で習慣について、さらに資料を収集する必要があることがわかった。
本来は、中国で年中行事の調査を予定していたが、コロナ流行のため渡航を断念した。そこで、日本での住生活習慣の調査を行い、来たるべき中国調査に備えることにした。日本での調査とは、大阪市にある大正期の住宅にずっと暮らしている80代の女性に家での年中行事を中心に聞き取り調査を実施、日本建築学会にて報告した。さらに、正月の行事食を再現実験する予定であったが、コロナの状況が悪化したため、中断せざるをえなかった。コロナ終息後に、行事食の再現を通じて、部屋の使い方、席次、食事の作法などを確認し記録をしたい。そして、習慣についてのこうした知見を中国宮廷空間の研究に役立ていきたい。

  • Research Products

    (1 results)

All 2021

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] 1950年代以降の食住習慣からみた伝統的住宅の空間―大阪市の大正期の住居を事例として―2021

    • Author(s)
      福田美穂、小伊藤亜希子、碓田智子、小池志保子、西川章江
    • Organizer
      日本建築学会近畿支部

URL: 

Published: 2022-12-28  

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