2020 Fiscal Year Research-status Report
Shock Wave Detection and 64 Times Resolution Flow Simulation based on Image-Processing/Fluid-Dynamics
Project/Area Number |
19K04834
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
北村 圭一 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 准教授 (20402547)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 衝撃波 / 数値流体力学 / 画像処理 / エッジ検出 |
Outline of Annual Research Achievements |
画像において輝度が突如大きく変化する個所を「エッジ」と呼ぶ.Canny法は代表的なエッジ検出技術である.本研究ではこのエッジと,流体力学において物理量が急激に変化する「衝撃波」との類似性に着目している.衝撃波は,空気抵抗や騒音の原因となる一方で,結石破砕治療に利用される側面を持つ.つまり有害にも有益にもなる.しかし衝撃波は一般に肉眼では認識できず,数値流体力学で正確にシミュレーションする事も難しい.そこで画像処理におけるエッジと同様,得られた解が空間的に不連続な変化を起こす個所を衝撃波として抽出し,これを新たな数値流体計算法に活用する.具体的には輝度の代わりに圧力もしくは密度を利用する.これらは衝撃波において大きく変化する事が知られており,その関係はランキン・ユゴニオ条件として知られている.こうして衝撃波を画像処理技術と流体力学理論を用いて検知し,これを数値流体力学における計算法に組み込む事で,簡便・精密・安定に衝撃波を扱う計算法を構築する事が本研究の目的である.従来の衝撃波計算においては,実際には衝撃波でない場所でも精度を犠牲にして計算を安定化させていた.本計算法が確立すれば,高い精度を維持したまま衝撃波計算が可能となり,従来比64倍の解像度が期待される.2019-20年度は,衝撃波検知法を完全気体の空気だけでなく混相流へ拡張した.これにより,衝撃波を含む混相流の計算をより低コストで行う事ができる.また電磁流体への拡張も行った.しかしながら新型コロナの影響で充分な研究時間を確保できなかった.2021年度は,当初は2020年度に実施予定だった「衝撃波を含む流体計算法」と「画像処理を応用した衝撃波検知法」の組み合わせにいよいよ取り組む.そして高精度な衝撃波計算法を構築する.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナの影響で充分な研究時間を確保できなかった. 一方で,混相流や電磁流体の計算法を構築し発表できた.衝撃波は完全気体だけでなく様々な流体において現れる.その例が混相流や電磁流体であり,利用可能な衝撃波検知法および流体計算法を進展させた.
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の本丸である「衝撃波を含む流体計算法」と「画像処理を応用した衝撃波検知法」の組み合わせにいよいよ取り組む.こうして高精度な衝撃波計算法を構築する.
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Causes of Carryover |
新型コロナ(COVID-19)の影響で予定されていた出張が中止となったため.この分は2021年度学会出張において使用する予定である.
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