2022 Fiscal Year Research-status Report
Effect of Deformation of the Inflatable Deceleration Device for Reentry Vehicles on the Aerodynamic Characteristics
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19K04847
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
大津 広敬 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (20313934)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バルート / 柔軟模型 / 再突入飛行体 / 衝撃波 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、3Dプリンタを用いて剛性の異なる試験模型を作成し、宇宙科学研究所所有の超音速風洞試験設備を用いて実験を行った。流れ場の様子と試験模型の変形を同時に高精度に計測することを目指して、簡易的なBOS法による撮影を試みた。BOS法による撮影には、2000万画素の高感度デジタルカメラを用いて撮影した。また背景画像は、4K液晶モニタを用いて表示することにより、通風試験中に、背景画像を周期的に変化させて、1回の通風試験で複数の背景画像を用いて撮影した。剛性は、模型の断面形状を変化させることにより変化させた。その結果、おおむね衝撃波形状などの傾向は撮影することができた。しかしながら、通風中に模型支持装置が微小振動を起こすため、この振動が原因と思われる誤差が見られたことから、この振動に伴う誤差を取り除くことを今後検討したいと考えている。 また、数値流体解析には、JAXAスーパーコンピュータを用いた解析を実施した。模型形状については、OpenSCADという数式を用いて形状を作成できるソフトを用いて変形後の試験模型形状を作成することが可能となったため、パラメトリックに変形後の模型形状を作成することができ、スーパーコンピュータによる解析が可能となった。また、スーパーコンピュータによる解析が可能となったため、計算に用いる格子数を増やした大規模並列計算が可能となったため、模型の変形に伴う衝撃波形状の変形の様子などを詳細に調べることが可能となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
風洞実験については、おおむね順調に実施できたものの、数値流体解析については、JAXAスーパーコンピュータの利用の初年度であったこともあり、利用方法に慣れるまでに時間がかかったため、解析に少し遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度は、2022年度から実施したJAXAスーパーコンピュータを積極的に利用することにより、模型変形に伴うパラメータを変更させて解析を大規模に実施し、模型の変形と抗力の関係を明らかにすることを目指す。また、風洞実験については、超音速領域だけでなく、遷音速領域でも実施し、幅広い飛行環境における模型変形の様子を明らかにすることを目指す。
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Causes of Carryover |
本研究課題に関連した投稿論文の査読が遅れたことと、一部実施できなかった風洞実験を2023年度に実施するため
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