2023 Fiscal Year Annual Research Report
Effect of Deformation of the Inflatable Deceleration Device for Reentry Vehicles on the Aerodynamic Characteristics
Project/Area Number |
19K04847
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
大津 広敬 龍谷大学, 先端理工学部, 教授 (20313934)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | バルート / 柔軟模型 / 再突入飛行体 / 衝撃波 |
Outline of Annual Research Achievements |
2023年度は、超音速から遷音速にマッハ数を変更して実験を実施した。遷音速領域では、試験装置の仕様のため、今まで実施してきた超音速風洞に比べて動圧が増加し、模型にかかる荷重が大幅に増加することから、模型の破損、振動が危惧された。そのため、今までの実験ではケーブルで試験模型を支持していたものを金属製ロッドに変更し、振動の抑制を試みた。撮影には、2000万画素を備えたデジタルカメラを利用し、背景画像を用いたシュリーレン法(BOS法)により衝撃波と模型の変形の様子の撮影を試みた。撮影結果を確認したところ、過去の実験に比べて振動を大幅に抑制することができた。 実験結果の評価のために数値流体解析も実施した。遷音速風洞では、前方衝撃波がほぼ垂直となるため、流路内の壁で反射し、流路内の衝撃波の様子は、流路の影響を考慮しないものと比べて大幅に変わることが危惧された。そのため、流路内の壁での反射を考慮した解析を実施した。流路壁での反射を考慮するためには、模型近傍だけでなく、流路壁付近を含む幅広い領域まで解析格子を細かく設定する必要がある。その結果、解析格子数が大幅に増えることからJAXAスーパーコンピュータを用いた解析を実施した。その結果、流路壁での反射を考慮した解析を実施することに成功し、流路壁での反射による複雑な衝撃波の様子を観察することができた。その様子は可視化結果と定性的に一致することを確認した。 今後、今年度の成果をもとに模型の変形の様子を再現する流体構造連成解析の実施を目指す。
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