2021 Fiscal Year Annual Research Report
多機能光ファイバセンサの信号解析による新規ひずみ・樹脂硬化度分離評価技術の構築
Project/Area Number |
19K04853
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Research Institution | Japan Aerospace EXploration Agency |
Principal Investigator |
武田 真一 国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構, 航空技術部門, 主任研究開発員 (60435815)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小笠原 俊夫 東京農工大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (20344244)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 光ファイバセンサ / CFRP構造 / ひずみ・温度 / 樹脂硬化度 / 同時測定 / 機械学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
航空機や宇宙システムの樹脂複合材構造において、スプリングイン等の成形ひずみの改善が喫緊の課題となっている。成形ひずみは樹脂の硬化収縮に起因するため、成形中の複合材内部の樹脂硬化挙動を把握することが肝要である。本研究ではシリカガラス光ファイバから製作する傾斜型FBGセンサ(TFBGセンサ)の多機能性に着目し、1つのセンサと計測系によって同時に、同一箇所で樹脂複合材にとって重要な指標(樹脂硬化度、ひずみ、温度)を個別推定する手法の確立を目指した。初年度に実施した「TFBGセンサの透過スペクトル測定手法の構築および実験データ取得」では、TFBGセンサの多機能性を評価する上で重要な透過スペクトルの基礎データが取得できた。二年度目に実施した「透過スペクトル波形の特徴点の解明」および「透過スペクトル波形の特徴点を用いた機械学習手法の構築」では、ブラッグモード・クラッディングモードに起因する多数のピークが混在する透過スペクトル波形と各物理量の関係を解明し、機械学習の併用でひずみ、温度、硬化度を個別に推定評価する新しい手法を提案した。最終年度に実施した「「ひずみ」・「温度」・「硬化度」を推定するアルゴリズムの提案」では、複数の機械学習手法による比較から推定評価の精度向上が可能なアルゴリズムを選定し、その有効性を実証した。これら三年間の学術基盤成果はTFBGセンサの多機能性を解明すると同時に、提案する評価手法が航空宇宙用CFRP構造のライフサイクルヘルスモニタリング技術として大いに期待できることを示した。
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Research Products
(5 results)