2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of simultaneous multipoint measurement system of ship side water level applicable to actual ship
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19K04867
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Research Institution | National Institute of Maritime, Port and Aviation Technology |
Principal Investigator |
池本 義範 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所, その他部局等, 研究員 (80358407)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 水位計測 / 船側波形 / TDR / 時間領域反射法 / 水位計 |
Outline of Annual Research Achievements |
(1) TDR(時間領域計測法)式同時多点水位計測システムの再設計と製作 昨年度の基礎実験で製作したTDR回路のA/D変換器のサンプリング周波数では信号立ち上がりを捉えるには不十分であるため、本年度は新たにGHz帯の高速サンプリングする回路を検討した。市販のデータレコーダ等によるサンプリング周波数では対応できないため、TDRのパルス送信を高速で繰り返し、等価サンプリングを用いて10倍相当にサンプリング周波数を上げる回路を製作する目標を立てた。研究の進捗を早めるため既成の高速AD変換ボードのFPGA回路をTDR計測の等価サンプリングを行えるように改造した。これを用いて等価サンプリングTDR計測ができることを確かめるためステンレスドラム缶を用いた簡易水槽にてトラバーサ装置で静的にな水位を計測する実験を実施した。 (2) TDR水位計測システムを用いた同痔多点水位計測実験 製作したTDR計測システムを用い、模型船と造波水槽を用いて船側水位の動的な同時多点計測を行った。さらに2019年度に実験した抵抗式水位計による船側同時多点水位計測と比較するため、同様の条件で比較する実験を実施した。 (3) 電気抵抗式水位計の開発 電気抵抗式水位計について昨年度に実施できなかった試験条件で造波水槽を用い、模型船による同時多点計測を実施した。解析の結果、入力(造波機による造波)に対して再現性の高い結果を得ることが出来た。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナによる世界的な半導体不足により、部品の入手が困難になり当初予定していた時期より等価サンプリングによるTDR計測装置の製作に大幅な遅れが生じた。代替品の入手も検討したが、入手はいずれも困難で結果的に製作が年度末近くまでかかった。 また、ソフトウェアも新たに製作したハードウェアに対応する必要があり、ハードウェアの遅れに伴い開発スケジュールに遅延が生じた。計測実験も年度末近くに実施せざるを得なくなったため、本年度は実験を実施するにとどまった。これは解析作業の時間を年度内に確保することが出来なくなったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
1) 昨年度まででTDR式水位計のハードウェアの開発はほぼ完了したため、リアルタイムな水位計測が実施できるよう解析手法を確立する。またこの手法を用いた水位計測ソフトウエアを開発し、ハードウェアと組み合わせた計測システムの開発を行う。また解析にあたり不足しているデータがあれば、追加で実験を行う。
2)上記結果をまとめ、講演発表・論文投稿を行う。
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Causes of Carryover |
本研究に関する論文投稿・講演発表を行うため学会参加費・旅費および論文投稿料、論文査読に伴う追加実験費用として確保している。本年度は2件の論文投稿を実施する予定である。
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