2020 Fiscal Year Research-status Report
コネクショニストモデルを用いた消費者語彙における感性情報の抽出と共感構築
Project/Area Number |
19K04887
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Research Institution | Chiba Institute of Technology |
Principal Investigator |
齊藤 史哲 千葉工業大学, 先進工学部, 准教授 (30625132)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | テキストマイニング / オノマトペ / シズルワード / 機械学習 / データマイニング |
Outline of Annual Research Achievements |
これまでに,「webに投稿される言語における感覚的な表現」,「顧客の満足度に関する調査情報」の解析に関する研究を行ってきた.前者(webに投稿される言語における感覚的な表現)の対象としては,Twitterにおける絵文字の特徴解析,カスタマーレビューにおけるオノマトペの利用傾向に関する解析,食品レビュー内におけるシズルワードに関するメタ解析,カスタマーレビューと地域ニーズ特性の関連性の解析などを行ってきた.これらはいずれも顧客や投稿者の感覚的な要因を機械学習・テキストマイニングの技術を適用することで,これまでに十分に解析がなされてこなかった対象に焦点を当て,新たな知見の獲得や解析方法の提案を行ってきたものである.後者(顧客の満足度に関する調査情報)では主に大規模アンケートデータや,身の回りの不満要因に対するコメントの解析を試みた.大規模アンケートの解析では,家電量販店のサイコグラフィクスデータと顧客の特性の関連性解析や,家事代行サービス利用者のペルソナの半自動抽出に基づいた新規サービスのレコメンドシステムの構築,利用者のデモグラフィクスと製品に対する不満キーワードの関連性分析などを行ってきた.これらは,機械学習や数理的なデータ処理に基づいて生活者の特性を解析するためのフレームワークや方法を提案するものである.以上の取り組みを通じて,本課題である消費者語彙と顧客感性の関連性の理解支援ツールの構築を試みた.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
提案方法や解析内容の精査がやや遅れたため,研究成果としてまとめる段階において当初の予定よりやや遅れている.
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Strategy for Future Research Activity |
今後は言語処理における機械学習モデルの構築,ならびに実データを対象とした解析を進めていく.学習モデルに関する研究では,自然言語データを対象とした際に,ラベル付けが限定的であるケースを想定して,半教師あり学習モデルや能動学習モデルの効率化,学習モデルからの知識抽出を目指した研究を進めていく.実文書データを対象とした研究では,特にオノマトペや絵文字,シズルワードといった感覚的な表現において利用される表現に関するデータの解析を中心に位置づけた研究を進めていく予定である.さらに,最終的には上記二つの枠組みの融合的なテーマとして成果をまとめ,これらのテーマの研究成果ならびに令和2年度までの成果を,学術論文誌へ投稿する予定である.
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Causes of Carryover |
コロナウィルスの感染拡大に伴い当初予定していた出張が中止となったため,次年度使用額が生じた.学会発表の出張ならびに研究成果の学会誌への掲載料金への使用を予定している.
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Research Products
(9 results)