2020 Fiscal Year Research-status Report
品質工学の判別尺度による多変量データの識別性の検討と品質管理への応用
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19K04891
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
矢野 耕也 日本大学, 生産工学部, 教授 (30514153)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 尚登 東京慈恵会医科大学, 医学部, 准教授 (90207788)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | SN比 / Mahalanobisの距離 / 品質工学 |
Outline of Annual Research Achievements |
品質工学には、多変量データを一元化するSN比、またはMahalanobisの距離と呼ばれる尺度があるが、多変量データをパターンとして捉える場合にはいくつか課題があった。ここでは基準となる単位空間データのサンプル数が少ない場合の適用と、サンプル数が極小数であるn=1の場合における解析法の検討を行っている。いずれも基準データである単位空間データの取り扱いが課題になっているといえる。 その他、多次元データとして医学データ、公衆衛生に関するデータを使用し、回帰分析的な方法による検討を行っている。 現在実施している本研究におけるアプローチにはおおよそ3通りあり、(1)SN比やMahalanobisの距離の適用方法、(2)基準データの作り方、(3)基準データの弾力性(ロバスト性)の検討である。 (1)については適用可能性は把握できているが、(2)の基準データのサンプルデータ数、項目数の圧縮方法、また(3)として基準データの幅の持たせ方である弾力性(ロバスト性)が問題になっていた。 本方法にはシミュレーションの適用も考えられるため、データの仮想的な生成方法の検討も必要であり、この場合は基準データ数がn数で10000を超えることもあると思われる。なぜならば、精度の形成がデータ数に依存する可能性が高いことが検討を通して明らかになりつつあるためである。最終年は(2)および(3)のうち、特に(3)に力を入れることで、品質工学の特徴であるロバスト性という点について解明を行いたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度はデータ入手のために倫理審査で全て時間を費やしてしまって全く進むことが出来なかったが、2年目は若干検討をすることが出来た。
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Strategy for Future Research Activity |
パターンデータの解析には、以下の方向性があることが考えられた。 (1)SN比やMahalanobisの距離の適用方法、(2)基準データの作り方、(3)弾力性(ロバスト性)を有する基準の構築方法 特に(2)および(3)について検討を行うこととしている。これにはシミュレーション的な新しい方法も試みる必要があると考えている。
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Causes of Carryover |
コロナ禍による活動制限、また分担研究者の所属先変更有無等の問題があったため、令和3年度にも使用額が発生した。 令和3年度における使用計画としては、新規の投稿が可能であれば、それに係る費用(別刷りがあればそれも含む)、分担研究者の所属先変更があった場合には、最低限の使用機器(消耗品類)の購入が考えられる。
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Research Products
(3 results)