2022 Fiscal Year Annual Research Report
Risk management of pension fund by longevity derivatives
Project/Area Number |
19K04912
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
浦谷 規 法政大学, その他部局等, 名誉教授 (80126268)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | Risk management / Commercial Bank / Balance sheet / CBDC / オプション理論応用 / 中央銀行デジタル通貨 |
Outline of Annual Research Achievements |
コロナ禍は長寿化の長期的傾向に大きな影響があった。日本では、政府が莫大なコロナ対策費を使って被害者数を当面は抑え込むことができた。しかし、行動制限などの対策は高齢者のフレイルを増やしたために、今までの長寿化傾向の変化は予測できなくなっている。そのために、年金基金の長寿デリバティブによるリスクヘッジは従来の方法では対処できなくなってきている。それは、今までの我が国の財政赤字による膨大な国債残高を急拡大し、その約半分を日本銀行が保有し超緩和が加速されてきた。しかし金融のデジタル化は急速に進み中央銀行のデジタル通貨化のEU及び中国での展開が予想されている。この外圧による日本の金融システム全体のリスク管理が必要となってきている。 2022年7月5日にフィンランド ヘルシンキ において開催された EURO2022 において "Risk Management of Commercial banks caused by CBDC" を発表し、銀行システムに対するCBDCによる代替の影響をEU Bankのデータフレームで解析した。さらに、2022年9月7日 京都大学数理解析研究所において開催された RIMS共同研究「ファイナンスの数理解析とその応用」において "Risk of Balance sheet of Commercial Banks caused by CBDC "の改訂版を発表した。 2022年11月26日 慶應大学理工学部において開催された日本保険・年金リスク学会( JARIP )において "CBDCによる銀行 Balance Sheet 問題の確率モデル"として、日本のリスクを論じた。2023年1月 京都大学数理解析研究所講究録2237 RIMS共同研究(公開型)「ファイナンスの数理解析とその応用」に「CBDCによる銀行Balance Sheet問題の確率モデル」が掲載された。
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