2021 Fiscal Year Research-status Report
ソフトウェアの相互作用に起因するハザード原因の複数の安全解析手法の連携による解析
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19K04920
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
高橋 正和 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (20403446)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡辺 喜道 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (00210964)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | 組込みシステム / FTA（故障木解析） / HAZOP / FMEA（故障モード影響解析） / STPA / 安全性 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本研究ではソフトウェアとハードウェアから構成される組込みシステムに対し、ソフトウェアとハードウェアの間の相互作用により発生するハザードを検出するための安全性解析手法について研究した．ここで、ハザードとはその状態を放置するとアクシデントとなるシステムの状態とする．そしてアクシデントとはシステムを使用する人、システム本体、周囲の環境等に悪影響を与えることとする．
本研究では初めに組込みシステム向けのFault Tree Analysis（FTA）の方法を提案し、既存の組込みシステムに適用した．その結果、組込みシステムに発生した故障の原因を提案手法を使用して適切に発見できることを確認した．
次に、Failure Mode and Effects Analysis (FMEA)（研究済）とFTAの安全性解析の結果をデータベース化して共有することで、組込みシステムの開発ライフサイクル全般にわたってシームレスで漏れのない安全性解析環境を提案した．提案手法を既存の組込みシステム適用した結果、組込みシステムの安全性を向上できることが確認できた．
三番目に、組込みシステムの設計情報から組込みシステムが発生する可能性のあるハザードを、Hazard and Operability Studies (HAZOP)を用いて網羅的に明らかにする方法を提案した．提案手法を既存の組込みシステムに適用した結果、手作業によるHAZOPと比較してより多くのハザードを発見することができた．
最後に、組込みシステムに対してSystem Theoretic Process Analysis (STPA) を適用する方法を提案した．
以上のことから、本研究により、当初の目的であった組込みシステムのハードウェアとソフトウェアの相互作用に基づくハザードを適切に発見できるようになり、組込みシステムの安全性を向上できることが分かった．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で計画した項目については、全て実施した．
各項目について手法の提案と評価を実施し，その結果を論文誌または国際会議予稿集で発表した．
しかし、STPAの成果発表については、新型コロナウィルスの感染拡大のため、当初投稿を予定していた国際会議が中止となったため、別の国際会議に投稿することとした．そのため、投稿した時点で研究期間が終了してしまった．査読結果については5月時点では判明していない．この問題に対応するため、研究期間の延長を申請している．
以上の結果より、進捗状況は(2)おおむね順調に進展しているとした．
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| Strategy for Future Research Activity |
今後は本研究で提案した各手法を実際の組込みシステムに適用していく．さらに、そこで得られた結果を各手法にフィードバックすることで改良していく．
上記の結果をもとに改善された各手法を論文誌、国際会議、研究会等で発表し、成果を社会に公開していく．併せて企業との共同研究を模索していく．
また、Functional Resonance Analysis Method (FRAM)等の新しい安全性解析手法を組込みシステムの安全性解析に適用するための方法について検討していく．
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| Causes of Carryover |
投稿した論文（JCMSI）および国際会議論文（SICE）の査読が研究期間内に修了しなかったため、採録された場合の費用を繰り越した．
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