2021 Fiscal Year Research-status Report
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19K04935
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
早坂 昇 大阪電気通信大学, 情報通信工学部, 准教授 (50554573)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 悲鳴検出 / 悲鳴強調 / 深層学習 |
Outline of Annual Research Achievements |
【課題1】の「劣悪な環境下における高い検出性能の達成」に関して,2020年度までの研究成果であるWave-U-Netを用いた雑音重畳悲鳴音声からの雑音除去および当該悲鳴を用いた悲鳴検出手法について国際会議にて成果発表を行い,学術雑誌へ投稿中である. 昨年度まで十分に着手できなかった【課題3】である「小型PCやモバイル端末への実装」に向けた演算量の削減」については,Wave-U-Netアーキテクチャの簡素化に取り組んだ.昨年度までは楽曲の分類等に用いられているパラメータを使用して雑音除去を行っていたが,悲鳴音声が持つ比較的単純なスペクトルが一定時間継続するという特徴を利用し,ネットワーク層数および入力サイズについて最適なパラメータの探索を実施した.その結果,昨年度までの雑音除去効果を保ちながら,実行時間を約60%削減することに成功した. また,昨年度より継続して取り組んでいる【課題2】である「悲鳴とその類似音との識別精度向上」については十分な成果を挙げることができなかった.その要因として,類似音の収集が十分に行えなかった点がある.当初は,前述の悲鳴検出手法を実装した小型PCやモバイル端末を実際に運用し,そこで得られたデータを分析することで本課題の解決に向け進める予定であったが,コロナウイルス感染拡大の影響によりそれが困難な状況になった.そこで,現在は,既存の雑音データベース等を利用し類似音の分析を進めているところである.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
【課題2】2019年度同様にコロナウイルス感染症の影響により,悲鳴検出システムの実運用が困難な状況にであった.現在は,既存の雑音データベースにより対応するよう計画を変更し進めているが,当初計画より遅れている状況である.
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Strategy for Future Research Activity |
実運用が困難なため,既存の雑音データベースを用い,類似音と悲鳴音声の識別精度向上について検討している.具体的には,類似音として残存する成分と悲鳴音声を識別する別のニューラルネットワークを構築することで対処する予定である.
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Causes of Carryover |
コロナウイルス感染症の影響により当初予定していた悲鳴検出システムの実運用が困難になったため.代替措置として,雑音データベースを利用することを想定しており,データベースの購入等に企てたいと考えている.
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