2019 Fiscal Year Research-status Report
Studies of Li-Air Batteries Utilizing Seamless Activated Carbon Electrode and Metal/Metal-Oxide Catalyst
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19K04998
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
畠山 義清 群馬大学, 大学院理工学府, 助教 (90633313)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
白石 壮志 群馬大学, 大学院理工学府, 教授 (40292627)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | リチウム空気電池 / シームレス活性炭 / カーボンエアロゲル / カーボンナノチューブ |
Outline of Annual Research Achievements |
2019年度は比表面積600-2200 m2/gのシームレス活性炭やカーボンエアロゲルを調製し、リチウム空気電池(LAB)用電極としての評価を行った。シームレス活性炭については、本研究課題の端緒となった予備実験の結果を再検討し、放電容量と放電電圧における比表面積の効果が確かであることを確認した。シームレス活性炭は一枚板状の構造を有するため、LAB用電極としての活性炭本来の効果を明らかにしたと考えられる。また、細孔構造の異なるカーボンエアロゲル粉末を調製し、成形電極とすることでメソ孔のサイズによる放電特性効果を明らかにした。さらに、LAB用電極として高い性能を示すことが知られているカーボンナノチューブ(CNT)電極を調製し、その性能評価も行った。CNT電極については電極厚みの効果が放電特性に強く表れることが明らかとなったため、論文を投稿中である。触媒の評価についても研究を進め、充放電下でのX線吸収分光測定を行った。同様に充放電下での小角・広角X線散乱測定を計画し、課題が高エネルギー加速器研究機構共同利用実験に採択されている。X線散乱測定については研究室の装置を改良し、予備的な実験が可能となった。X線透過窓を搭載した電池評価用セルも本学マシンショップと共同で開発し、放電中のCNT電極の構造変化について測定を開始している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
2019年度は計画した研究のうち種々の細孔構造を有する電極を用いた放充電特性を評価することができた。その結果、研究計画の段階で示されていた比表面積の効果が明らかとなった。また、メソ孔の大きさがどのように放電特性に影響を与えるか、細孔構造パラメータから検討することができた。メソ孔の存在が電池特性に有利であることはたびたび議論されていたが、その効果を細孔構造パラメータから議論できることは意義深い。加えてCNT電極を用いた結果から、電極の厚みをパラメータとして用いることができるようになった。理論研究の報告はあるものの、LABにおける厚みの効果を詳細に検討した初めての例である。
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Strategy for Future Research Activity |
比表面積、メソ孔、電極厚みの効果が大きいことが明らかとなったため、今後はシームレス活性炭へのメソ孔導入と薄型化を目指す。平行して種々の炭素材料についても検討を進め、また、放射光実験が再開されるのを待って放充電化におけるオペランド測定を行う。CNT電極を用いたLABについては、研究室でのX線散乱測定において興味深い結果が得られているため、これについては早急に論文で報告したい。
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Research Products
(5 results)