2021 Fiscal Year Annual Research Report
電流電場支援を利用した直接通電焼結法による材料機能・構造デザインプロセスの開発
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19K05098
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| Research Institution | Fukui University of Technology |
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Principal Investigator |
井藤 幹夫 福井工業大学, 工学部, 教授 (00294033)
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| Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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| Keywords | パルス通電焼結 / 通電加熱 / 緻密化 / 局所加熱 / 昇温速度 / 低消費電力 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
これまでの研究でβ-FeSi2系半導体粉末など比較的電気抵抗率の高い一部の材料で効果があることが実証されてきた直接通電焼結プロセスによる緻密化促進効果について，一般に熱伝導率が高く電気抵抗率が低い金属系材料などでは，絶縁性ダイを用いも焼結挙動は従来プロセスと大差がなく緻密化促進効果が得られなかった．これに対し，直接通電焼結時の昇温速度を上げることで，Cuなどの金属材料に対しても緻密化促進効果が得られることが明らかとなった前年度の成果に対し，昇温速度を系統的に変化させ，緻密化挙動に及ぼす影響を詳細に調査した．その結果，通常の100℃/minの昇温速度に対し，20℃/sec以上の昇温速度において緻密化促進効果が得られることが確認された．焼結に要する加熱時間も大幅に短縮され，従来法と同等の焼結体密度を得るのに必要な総消費電力を1/10以下に抑制できる省電力効果も得られることが判明し，本プロセスが，電気抵抗率が低い金属系材料においても極めて高効率な緻密化プロセスとして適用できることを実証した．
さらに，ZnO系粉末など，従来プロセスでは通電・昇温が困難であった試料においても，低温での予備焼結処理により圧粉体の導電性を向上させることで，直接通電が可能となり， SPS装置による低電圧電源でも緻密化可能となる可能性が示唆された．
また，酸化物粉末などの非導電性粉末において，絶縁性ダイを用い，ダイと圧粉体の潤滑に一般的に用いられるカーボンシートを発熱体に見立てた焼結プロセスにより，酸化物粉末の焼結が可能となり，低消費電力にて緻密化が可能となることを示唆する結果が得られた．焼結挙動も従来法に比較して大きく異なる温度変化を示したことから，厳密な意味では直接通電ではないものの，新規な緻密化プロセスが可能となる手法として興味深い焼結方法である可能性が明らかとなった．
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Research Products
(2 results)
