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2019 Fiscal Year Research-status Report

Investigation of the relation between the formation of pores and the crystal growth during sintering of the non-oxide-based porous ceramics

Research Project

Project/Area Number 19K05115
Research InstitutionNational Institute of Advanced Industrial Science and Technology

Principal Investigator

北 憲一郎  国立研究開発法人産業技術総合研究所, 材料・化学領域, 主任研究員 (20586581)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsポリマーブレンド / 紡糸 / 炭化ケイ素繊維 / ポリカルボシラン / ポリシロキサン
Outline of Annual Research Achievements

炭化ケイ素繊維の原料ポリマーであるポリカルボシラン(以下、PCS)に対して、熱分解性ポリシロキサンの一種であるポリメチルフェニルシロキサン(以下、PMPhS)、ポリメチルヒドロシロキサン(以下、PMHS)および熱硬化性のポリシロキサンであるポリシルセスキオキサン(以下、PMSQ)を混合し、内部に酸素が均一に存在する繊維形状の試料作製を試みた。
まず、PCSに対してPMPhS、PMHSおよびPMSQを凍結乾燥法にて混合した粉末試料を作製した後、電気炉と粘度計を組み合わせた装置にて試料を加熱しながら粘度を測定した。この時、各ポリシロキサンの混合比率は5、15、30重量%に固定した。また、比較試料としてポリシロキサンと類似構造を有しながらも酸素を含まないポリシラエチレン(以下、PSE)も同様に試料を作製した。
結果、PCSとPMPhS、PMHSおよびPSEの組み合わせでは、各ポリシロキサンの含有量が増加するにつれて同温度での粘度が低下することにより、260℃以上で溶融紡糸が可能であることが判明した。一方、PCSとPMSQの場合では、PMSQを5重量%混合すると加熱により粘性が増大し、溶融紡糸が不可であることが判明した。このことから、熱硬化性を有するポリマーを混合と溶融紡糸が不可であることが判明した。また、炭素含有量の多いPMPhSと炭素含有量の低いPMHSの両方で紡糸できたことは、本研究の主眼である試料内の結晶生成過程の違いを観測するにあたり極めて重要な違いを有する試料が作製できたと考えられる。
上記の結果は、「少量の熱硬化性ポリマーを混合することにより、加熱時の混紡ポリマーの粘度が上昇する」という内容であり、異種のポリマーを混合することにより新規の性能を発現させるポリマーアロイという観点からすると、大変興味深い結果であるといえる。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

2019年度では、試料となる混合ポリマー内のシロキサンの種類および混合比率が決定したことにより、予定通りであるといえる。
炭素含有量が違うポリマーの混合による比較は、本研究の主眼である試料内の結晶生成過程の違いを観測する為には極めて重要な内容である。試料内で結晶が成長するためには、焼成時に安定して生成される一酸化炭素が重要な役目を果たしており、酸素が均一分散している状態において炭素量の大小が結晶成長にどのような作用をもたらすのか、新しい知見を得ることが可能となる結果であり、本研究の成果を大きく前進させられると考えられる。

Strategy for Future Research Activity

今年度以降は試料の大量作製と試料の焼成、および酸素含有量の確認と電子顕微鏡による観察が必要となる。今年度は出向のために一切の研究業務が出来ないが、昨年度までに作製した試料の焼成を研究協力者に依頼することにより、試料作製を行うことは可能である。
これにより、来年度の早期から酸素含有量確認~電子顕微鏡観察の研究をすることが可能となる。また、透過型電子顕微鏡による観察については、一部の試料を電子顕微鏡観察に長けた研究協力者へ委託、もしくは産総研外の研究所等に外注することも視野に入れる。これらの工夫により、本研究内で予定していたすべての研究内容を、来年度中に全て完了することが可能である。

Causes of Carryover

日本セラミックス協会年会用の旅費として計上していたが、新型コロナウイルスの影響により、年会自体が中止となった(但し、成果の公開は有効とされている)。そのため、次年度使用額が生じている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results,  Invited: 1 results)

  • [Presentation] A polymer blend method for designing improved silicon carbide based materials2020

    • Author(s)
      Ken’ichiro KITA, Manabu FUKUSHIMA, Hideki HYUGA, Mikinori HOTTA
    • Organizer
      44th International Conference and Expo on Advanced Ceramics and Composites (ICACC ’20)
    • Int'l Joint Research / Invited
  • [Presentation] Polysilaethylene混合ポリマーによるSiC系繊維の作製2020

    • Author(s)
      北憲一郎、福島学、日向秀樹、堀田幹則
    • Organizer
      日本セラミックス協会 2020年 年会

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Published: 2021-01-27  

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