2019 Fiscal Year Annual Research Report
スラリーの粘度低減効果に及ぼす微小粒子添加時の液体条件および添加条件の影響
Project/Area Number |
19K05131
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Research Institution | Doshisha University |
Principal Investigator |
吉田 幹生 同志社大学, 理工学部, 准教授 (60444650)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | スラリー粘度 / 粘度低減効果 / 微小粒子添加 / 相互作用力変化 |
Outline of Annual Research Achievements |
高濃度スラリーの粘度を低減する方法の1つとして微小粒子を添加する方法がある。しかし,本方法は粘度が増加する場合もあり,その低減メカニズムの詳細は不明な部分も多い。この理由の1つとして,本方法のほとんどの報告がスラリー中での粒子の相互作用力や接触状態を詳細に議論できていないことが挙げられる。そこで,本研究では,相互作用力や接触状態を議論しやすくするため,球形かつ比較的粒子径の揃った粒子を用いて,粒子条件,液体条件を系統的に変化させて粘度測定を行うことにより,微小粒子添加時のスラリー粘度低減効果の主要因とそのメカニズムを検討する。 本年度は,主に粒子条件として,主粒子に対する微小粒子の粒子径比,微小粒子添加割合,主粒子体積濃度を変化させて検討した。主粒子と微小粒子には共にシリカを用い,分散媒には蒸留水を用いた。その結果,主粒子に対する微小粒子の粒子径比が1/5以下の範囲では粒子径比が大きい場合,微小粒子添加割合については1vol%程度の少量の場合に粘度低減効果が大きいことが示された。これは粒子径比が大きく,添加割合が低いほど微小粒子が凝集しにくいためではないかと考えられる。また,主粒子体積濃度については主粒子濃度が約50vol%以上でないと,粘度低減効果が生じにくいことが示された。この約50vol%の条件では,粒子同士がほぼ接触状態であることから,主粒子間に微小粒子が存在することにより,主粒子同士の付着力や摩擦力が軽減され,粘度低減効果を引き起こしていることが示唆された。
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Research Products
(2 results)