2021 Fiscal Year Annual Research Report
Surface control and functionalization of nanoparticles by plasma-gas-condensation process
Project/Area Number |
19K05139
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
日原 岳彦 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (60324480)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ナノ粒子 / ナノコンポジット / 燃料電池 / 触媒 / FePt / Pt/Gd |
Outline of Annual Research Achievements |
プラズマ・ガス凝縮クラスター堆積装置を用い、(1)燃料電池用電極触媒のPt/Gd複合ナノ粒子、及び(2)ナノコンポジット磁石を目的としたFePt/Fe-Alナノ粒子混合堆積膜の研究を行った。以下に、それぞれの研究実績を述べる。 (1)I-P測定の結果から、Pt/Gd複合ナノ粒子の一部の試料でPt単体を上回る性能が確認できた。触媒性能はPt組成が増加するにつれて向上しており、特に、Pt87/Gd13は最も高い触媒性能を示した。一般的に、粒径が小さくなると、触媒の比表面積が増加し、触媒性能が向上する。しかし粒径が4nmより小さくなると、合金化による触媒性能と酸素種との結合エネルギーの変化に起因して触媒性能が低下した。XRDの結果から、Ptよりも原子半径の大きいGdを添加したことにより、格子の膨張が確認された。この格子の膨張に伴う電子状態の変化と、粒径の変化に伴う酸素との結合エネルギーの変化が、粒径4nm以上で触媒性能を向上させたと考えられる。 (2)磁気特性のPt濃度依存性に依ると、35 at%と47 at%の試料で保磁力と飽和磁化が最大となるが、Pt濃度が35 at%の磁化曲線に両層間の交換結合が不十分なことに因る肩が見られた。誘導磁気異方性を付与するため、15kOeの磁場中熱処理を行った。基板に対して面内方向に磁場をかけた試料より面外方向にかけた試料の方が、保磁力が大きくなった。また、磁場中熱処理を行うことで保磁力が減少した。保磁力の熱処理温度依存性では、500℃と600℃の時は、磁場中熱処理の試料の方が保磁力が小さくなり、700℃で逆転する。磁場中熱処理を行うことで原子拡散のための活性化エネルギーが大きくなり、磁場中熱処理ではより高い温度での熱処理が必要であることが判明した。最大エネルギー積が最も大きな試料は、磁場中600℃で120分熱処理をした試料で1.9MGOeであった。
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