2022 Fiscal Year Research-status Report
Development of cryogenic electron optics for improving transmission electron microscopy
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19K05285
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Research Institution | Akita Prefectural University |
Principal Investigator |
岡本 洋 秋田県立大学, システム科学技術学部, 准教授 (70455799)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 量子電子光学 / 超伝導デバイス / 非弾性電子散乱 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの報告に記したとおり、1年前の状態としては量子電子顕微鏡の理論研究の論文「Resilient quantum electron microscopy」のアクセプトに大変時間がかかっており、またトルコの共同研究グループとの共著論文も査読中で未出版の状態であった。 2022年度中に、これら2本の論文が遂にアクセプト・出版された。理論研究はその後も進捗し、新たに量子電子顕微鏡を一般化して強力にする理論研究の論文「A Universal Quantum Electron Microscope for Phase Objects: Hardware Designs and Possible Applications」をarXivにて公開した。これは更にポリッシュしたうえで近く投稿する予定である。 学生の行った研究は、地域の若手研究の発表会2件において発表され、そのうち1件は企業賞(日本設計工学会東北支部)により評価された。また、カナダの共同研究グループとのオンラインの会合にて、学生1名がFPGAを用いた電子線走査装置について研究紹介を行った。 実験研究面では、引き続き極低温テストベッドの製作を続けている。1K冷凍機のガスハンドリングシステムと1Kポットが形態としては完成に近づいてきており、近くテストフェーズに入るところである。また、協力研究グループで行う極低温実験ではロバストな電子銃が必要なので、熱電子銃の使用を視野に予備的な研究を行った。ミリケルビン環境における熱電子銃の使用は「クレイジー」とみられる可能性もあるが、小型化することにより冷凍機の熱負荷を下げることを試みた。(まだ成功していない。)この他、極低温STEM装置の制御エレクトロニクスの開発も進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度に記したように、コロナ禍による遅れを(特に実験面で)引きずっていることが原因としては大きい。よって当初目的を達成するため、このたび研究の延長を申請した。
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Strategy for Future Research Activity |
近隣の企業(TDK)を退職された技術員の方の助力を引き続き受けながら、実験研究を進めていく。また科研費による本研究の後を見据えて、トルコのSabanci大学グループと引き続き協力する。一方、これまでも交流のあったカナダNRCのグループが量子電子顕微鏡という特定分野に関心を示して下さるようになっている。彼らとの今後の協力が有意義なものになるよう、協力体制や方法をデザインしていく。
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Causes of Carryover |
先に記載したとおり、研究の進捗が遅れており研究期間を延長した。引き続き冷凍機を製作するために残り予算を使用する。
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Remarks |
投稿中の論文:H. Okamoto, A Universal Quantum Electron Microscope for Phase Objects: Hardware Designs and Possible Applications, arXiv:2209.04819 学生受賞:樋口 琢己, 岡本 洋, 本荘由利テクノネットワーク学生パネル発表 企業賞(日本設計工学会東北支部)
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Research Products
(9 results)