2023 Fiscal Year Annual Research Report
Material Design for Strongly-Correlated Nonlinear Photonics with Advanced Data-Driven Science and Quantum Measurements
Project/Area Number |
19K05303
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
牧野 哲征 福井大学, 遠赤外領域開発研究センター, 准教授 (70311363)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 非線形フォトニクス / マテリアルインフォマティクス / 解探索 / 最適化問題 |
Outline of Annual Research Achievements |
電子工学および応用物理学分野などさまざまな学術分野で注目を浴びることとなっている電子強相関系材料群について、光デバイスや全光コンピューティングなどへの応用に対する期待のもと、これまで機械学習と光学評価の融合的研究と基礎的な変調分光特性に関する研究に取り組んだ。この研究は光学分光法におけるニューラルネットワークを用いた逆解析法と、その定量的な光学定数評価への応用について解明した。その手法としては3つのサブプロセスから成り立っており、実測可能な分光学的計測量は、Tomlin方程式に基づいて固体の光学定数の関数として計算された。次に、逆伝播ニューラルネットワークは、計測量と光学定数の計算された関係を用いてトレーニングした。最後に、トレーニングされたネットワークは計測量から光学定数を決定するために使用された。機械学習は自動的に人間不在でデータ変換を行った。分光学的手法の自動解析の実装方法の確立をベースとし、最近急速に発展してきた教師あり機械学習手法の有効性を検討することにも成功した。 また一方の研究では、酸化物透明基板上に成長した間接ギャップのビスマス酸化ハライド薄膜のレーザー誘起光変調スペクトルにおいて、新たな光学的遷移を観測した。この遷移のエネルギー位置は、バルク臨界点エネルギーに近い。さらに、これらはエネルギー的観点から見て、より高い直接型エネルギーギャップよりも有意に低い。観測信号のスペクトル線形状解析から、この化合物には励起子効果が存在することが示唆された。液体窒素温度から室温までの幅広い温度範囲で、光アノマリーの依存性を決定した。この温度依存性の解析にはVarshniモデルを採用し、この酸化ハライドの光子特性を元素およびバイナリ半導体と比較した。
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