2021 Fiscal Year Annual Research Report
Study on Spectroscopic Feature of Hybrid Randam Scatter Medium
Project/Area Number |
19K05310
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
興 雄司 九州大学, システム情報科学研究院, 教授 (10243908)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 宏晃 九州大学, システム情報科学研究院, 助教 (20706882)
|
Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
Keywords | シリコーン / 散乱媒質 / 紫外フィルター / CaF2 |
Outline of Annual Research Achievements |
10nmFHWMを達成する為,これまで得られた微小粒径除去を元に,さらに80wt%の高濃度を厚さを3mmまで増大させた.この達成のため新しい混合手法ではなくCaF2粉体をペレット状に固めた後,真空化での低粘度PDMSをインジェクションする方法を新たに開発した.さらに厚さを3mmまで増大させることで,透過帯域幅は12nmFWHMを達成することができた.さらにUV-LEDのスペクトルについてはこのフィルターを通すことで9nmFWHMとなり,分光精度としては目的地を達成した. この結果を数値計算で補完するため,ランダムウォークシミュレーションに厚さ補正を組み込む補正パラメーターを導入し,1mmを超える膜厚の実験結果との一致を見た. 一方でATMSのラジカル重合によるQD分散は最大で1.4wt%までを分散することができ,屈折率変調は0.002透明波長は15nmほど変化できた物の,QDによる異常分散はエリプソメトリーでの検出限界以下であった.そのため,研究計画の一つであった異常分散による可視域での透明化を確認するには至らなかった.代替方法としてSudanI色素を分散したもの(0.5wt%)も調査したが,こちらでも異常分散は不十分であり,10wt%超の濃度増大のためには化学修飾による分散性をさらに改善する必要がある事が判明した.これについては今後大幅な分散濃度改善の方法の目処が立ってから再度検証していきたい. 数値計算モデルについては新しい方法として波面乱れを用いた計算手法を新たに考案し,数値計算を行うことで,初めて光ビームの散乱パターンの実験結果と一致するモデリングを確認した.この計算方法により,分光的散乱媒質の散乱強度を定式化することに成功した.このモデルについては速やかに論文化する.
|