2020 Fiscal Year Research-status Report
荷電粒子場における芳香族有機化合物の発光メカニズムの解明
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19K05329
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中村 秀仁 京都大学, 複合原子力科学研究所, 助教 (60443074)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ラマン分光 |
Outline of Annual Research Achievements |
蛍光剤の添加なく放射線で発光する芳香族有機化合物の発光メカニズムの解明が望まれている。本研究では、分光器内に放射線源に基づくエネルギー供給場を増設したことで、放射線を照射しながら同化合物の分子振動を直接観測することが可能となり、そのダイナミックスがもたらす新たなエネルギー状態を見出すことに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
本計画では、3年間の研究期間で、主として五つの課題(A-E)を課し、最終目標の達成に挑んでいる。二年目にあたる令和ニ年度では、本研究成果の一つが、欧州の国際学術誌から出版された。加えて、当初、三つ目の課題(C)エネルギー場における分子構造の検証、を実施する予定であったが、本研究初年度から当該課題の解決が順調に進んだ結果、最終年度に予定していた、課題(D)多方面からの仮説検証、及び、課題(E)発光メカニズムの解明を前倒しで実施することが可能になった。
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Strategy for Future Research Activity |
本計画の最終年度にあたる令和三年度では、課題(D)多方面からの仮説検証、及び、課題(E)発光メカニズムの解明、を解決し、それらの成果を国際学術誌へ投稿する予定である。
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Causes of Carryover |
本研究成果の一つである国際学術誌への英文原稿を、効率的に校正するため、次年度に持ち越した。当該査読結果に準じて、英文校正を実施する。
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