2020 Fiscal Year Research-status Report
多孔質媒体のハイドレート生成・分解の実験的解釈と熱・物質移動特性のモデル化
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19K05346
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
今野 義浩 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (80739558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
神 裕介 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 研究グループ長 (30462857)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ハイドレート / 堆積物 / X線 / CT |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、模擬堆積物およびハイドレートのX線による観察に向けて、セルの開発を行った。昨年度の研究において、模擬堆積物の構成粒子については、粒径の揃ったガラスビーズが本研究の目的に最も合致していることが明らかになり、また、ハイドレート生成法については、セミクラスレートハイドレートや代替フロン、CO2の使用について検討した。これらを用いてハイドレートの生成・分解過程を観察するために最も適したセルを検討した。X線の透過性が高く、かつ、構造強度の高い素材を探索した結果、炭素材が適しているとの結論に達し、炭素材を用いたセルを設計・製作することとした。製作したセルを用いて予備実験を行った結果、既存のジュラルミン製のセルに比べ、高い視認性を確認することができ、本研究の目的に合致したセルの開発に成功した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の最大の目的である、孔隙中のハイドレート生成・分解過程の観察を実現するためのセルの開発が達成できたことから、今後の研究展開の目途がたち、進捗としては順調と判断した。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでに検討した模擬ハイドレート堆積物作成手法を用いて、様々なハイドレートモホロジーの再現を試み、X線CT装置による観察を行う。さらに、既存の有限要素法による計算結果と相互比較することで、水理特性を推定する。
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Causes of Carryover |
COVID-19の影響により、計画していた出張が行えなかったため、次年度使用額が生じた。COVID-19の影響を注視しながら計画的に準備を進めるとともに、必要に応じて計算研究の比重を高めるなどして、研究目的を達成する。
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