2023 Fiscal Year Annual Research Report
溶融塩高温蓄熱プラントの圧力管理を目指したレーザ加工耐熱FBGセンサの活用
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19K05359
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Research Institution | Japan Atomic Energy Agency |
Principal Investigator |
西村 昭彦 国立研究開発法人日本原子力研究開発機構, 福島研究開発部門 福島研究開発拠点 廃炉環境国際共同研究センター, 研究主幹 (90370452)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 耐熱FBGセンサ / ピコ秒レーザー加工 / 溶融塩蓄熱プラント / 耐放射線 / 廃止措置 / ロボットアーム |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度の具体的内容は、先ず第一に、昨年度のSUS小型密閉容器の加熱方法の選択と決定である。最も好ましい方法として、ファイバレーザー加熱方式があり、その方法として敦賀総合研究開発センターにおけるファイバレーザーの施設利用とレーザージョブショップ等での借用である。次善の策としてアーク放電或いはガスバーナー加熱の検討である。検討の結果、小型ファイバレーザーを入手して、実験室にて加熱実験を行うこととした。第二はセンサの応用分野の開拓である。特に、センサの耐放射線性の向上を目的に、ファイバコアにGeを含有しない純粋石英コアのファイバを利用して、FBGセンサを製作する事である。今年度は、この耐放射線FBGセンサの製作に成功し、原子炉で中性子照射試験を実施することが出来た。また、廃止措置の要諦であるデブリ取り出しに不可欠なロボットアームへの保持力測定に成功した。 研究期間全体を通じての実績としては、大きく3つに大別できる。先ず第一に、ピコ秒レーザ加工によるFBGセンサ加工技術の安定化に成功したことである。その証左としてセンサ製造技術を民間企業に移転することが出来たことである。第二は、溶融塩蓄熱プラントの模擬としてのSUS小型密閉容器のダイヤフラムへのセンサ実装を行い、ファイバレーザーによる遠隔加熱試験に成功し、圧力測定を実施したことである。第三として、原子炉廃止措置への適用として、耐放射線FBGセンサの試作に成功しデブリの保持力測定に有用なロボットアーム開発の提案を行ったことである。
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