2021 Fiscal Year Research-status Report
地下資源開発・地下空間利用のための、小規模構造を再現する模擬実験材料の開発
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19K05360
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山田 泰広 九州大学, 工学研究院, 教授 (20362444)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | モデル実験 / 断層 / 新材料 / 地質学 / 地下資源 / フラクチャー |
Outline of Annual Research Achievements |
地下資源の探査と開発を進めるためには地下地質構造を正確に把握する必要があり、物理探査データを地質解釈するために数km規模の断層や褶曲などの地質構造を実験室で模擬的に再現する縮小モデル実験が行われてきた。本研究では、新たな実験材料を開発して数m程度のズレを持つ断層を含む地質構造を実験室で再現し、地下のどこにどのような小断層が存在するのかを明らかにすることを目的としている。 研究初年度は、ロンドン大学を訪問し、共同研究作業を開始した。候補と考えている材料を複数試作して、その物性を高精度で計測すると共に、材料物性の妥当性を評価するために簡単な変形実験を行った。その結果、変形挙動が期待された範囲内にあり、小断層などが再現できることが分かった。一方、物性値が計画したものよりもやや大きいことや、材料の作成方法や実験装置への組み込み方法には改善点があることが判明した。検討の結果、この材料の物性と作成方法の妥当性を評価するために詳細な内部構造を把握することが必要であることから、作成した試料の一部を日本に持ち帰った。 研究二年度目は、世界的にまん延した新型コロナウイルス感染のため、研究の進捗が大幅に遅延する結果となった。ロンドン大学の実験室立ち入り作業が禁止されたため、遠隔での議論を進めると共に、これまでに計測したデータを解祈した。その成果を欧州地球物理学連合の特別セッションで発表し、論文原稿を執筆した。 研究三年度目も新型コロナウイルスの影響が大きかったが、遠隔で議論を進めることで研究を進捗させ、欧州地球物理学連合のセッションで発表するとともに、国際学術誌に論文を投稿し、数度の査読・修正の後に受理・掲載となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
世界的にまん延状態となった新型コロナウイルス感染拡大によって、共同研究先の英国が深刻な影響を受けたことに伴い、現地での実験室活動に大幅な制限が課せられたことなど、研究二年度目・三年度目の活動に多大な遅延が生じたため。
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Strategy for Future Research Activity |
新型コロナウイルス感染の影響が今後も残るものの、英国での対応がポストコロナに移行しつつある状況を踏まえ、ロンドン大学を訪問して実験研究をさらに進める計画である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、ロンドン大学や高知大学などへの出張を次年度に延期することとなった。同ウイルス関連が沈静化しつつある状況を踏まえ、次年度にこれらに出張し、研究を遂行する計画である。
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Research Products
(3 results)