2020 Fiscal Year Research-status Report
Development of surface plasmon hybrid imaging method and application to cellular response analysis
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19K05520
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Research Institution | University of Toyama |
Principal Investigator |
鈴木 正康 富山大学, 学術研究部工学系, 教授 (70226554)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 表面プラズモン共鳴 / 表面プラズモン増強蛍光 / 長距離伝搬表面プラズモン / バイオセンサ / 細胞分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
令和元年度にはCytop挿入SPR金薄膜センサチップを作製し、それを用いることで金薄膜では例のない波長490nmの光源でSPR測定が可能となった。しかし作製したセンサチップは水溶液中では不安定で数時間の測定で金薄膜の剥離が見られるという問題点があった。令和2年度は細胞応答解析に応用できるように水溶液中でも長時間安定なCytop挿入SPR金薄膜センサチップの作製法を検討した。まずCytop層は水溶液中でも長時間安定であることが確認できた。金薄膜の膜厚を検討したところ若干の安定化は見られたものの大きな改善は見られなかった。そこでイオンスパッタリングで形成した金薄膜を除去しCytop表面を観察したところ平滑さが失われていることが分かった。これはイオンスパッタリング処理による発熱によりCytop層の一部が溶解したためと考えられた。そこで発熱を伴わない真空蒸着により金薄膜を形成した。その結果、数時間水溶液と接していても膜のはく離や、SPR特性の変化は全く見られなかった。そこでこれ以降、Cytop挿入SPR金薄膜チップの金薄膜は真空蒸着で形成することにした。 一方、2次元SPR画像は斜め下方向から撮影するため得られる画像は上下方向に圧縮されている上に、焦点距離から少しずれている画像上方と下方ではぼやけて見えるので被写体の大きさも不正確である。真上方向から撮影し、このような変形が見られないSPEF画像と重ねてハイブリッドイメージング化するにはSPR画像の補正が必須である。画像処理ソフトImage Jに、マクロによるプログラムも加えて、SPR画像の補正処理、さらにはSPEF画像との重ね合わせのための処理プログラムを作成した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
既述のようにCytop挿入SPR金薄膜センサチップが水溶液中で不安定であるという問題が生じた。そのため細胞を用いたSPR、SPEF同時測定の実験を行うことがほとんどできなかったので研究は予定より少し遅れている。しかし令和2年度の研究により金薄膜の形成法をイオンスパッタリングから真空蒸着に変更することで安定なCytop挿入SPR金薄膜センサチップを作製することに成功した。そのため今後研究の遅れは十分挽回できると考えられる。また新型コロナウイルスの感染拡大により複数回の研究ができない期間が発生したことや、登校制限などがあったことも研究の遅れの一因となった。
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Strategy for Future Research Activity |
まず令和2年度に開発したSPR画像の補正処理、およびSPR画像、SPEF画像の重ね合わせ処理のプログラムを活用し、表面プラズモンハイブリッドイメージングを実現する。 次にモデル肥満細胞の細胞表面受容体への蛍光標識リガンドの結合をSPEF画像で測定し、それに伴うPKC活性化過程を同時にSPR画像で測定し、両画像を合成する。 さらにモデル神経細胞に蛍光標識した神経成長因子を添加した際の細胞への結合の様子をSPEF画像で、添加により誘起された細胞の応答をSPR画像から測定する。
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Research Products
(1 results)