2021 Fiscal Year Annual Research Report
Preparation of helical structure in diblock copolymer using chiral dopant and evaluation of its hierarchical structure
Project/Area Number |
19K05590
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
平井 智康 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (60585917)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アニオン重合 / らせん / シリカ / キラル |
Outline of Annual Research Achievements |
有機ー無機ハイブリッド材料であるポリへドラルオリゴメリックシルセスキオキサン(POSS)含有メタクリレートモノマーをリビングアニオン重合法に基づき重合することで、立体規則性を精密に制御したPOSS含有高分子(PMAPOSS)を調製した。調製したPMAPOSSと少量のキラル分子を混合することで、PMAPOSSに対して一方方向に巻き方向が制御されたらせん構造が誘起されること、さらの混合物を焼成することで、らせん構造を保持したキラルシリカが得られることを明らかにした。本研究はPOSSをシリカ導入源として利用することで、キラルシリカを調製した初めての例であり、得られた知見は極めて重要でかつ革新的である。本技術は、分離剤としての応用展開が可能であり、医薬品、食品の開発に大きく貢献できると期待される。 前述のキラルシリカは、数nm以下の空孔からなる。キラルシリカのらせん空孔のサイズを精密に制御するために、ブロック共重合体の利用に注目した。ブロック共重合体は自発的に数nm-数10 nmスケールのミクロ相分離構造を形成する。もしこの概念がPMAPOSSに対して適応できれば、シリカの空孔サイズを自在に制御することが可能になると期待される。そこでPMAPOSSとポリメタクリル酸メチル(PMMA)との新規ブロック共重合体(PMAPOSS-b-PMMA)を調製した。調製したブロック共重合体は明確なミクロ相分離構造を発現すること、キラルドーパントを少量添加することで、PMAPOSS成分のみが一方方向に制御されたらせん構造を形成することが明らかとなった。一方、キラルシリカの空孔のサイズ制御には至っておらず、今後の検討課題である。
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Research Products
(5 results)
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[Journal Article] Preferred-handed helical conformation in organic-inorganic hybrid block copolymers with well-controlled stereoregularity2022
Author(s)
Satoshi Kometani, Tomoki Kato, Kei Manabe, Tamio Seko, Yu-Ning Chang, Huai-Rou Luo, Yoshihiro Agata, Noboru Ohta, Teruaki Hayakawa, Syuji Fujii, Yoshinobu Nakamura, Ming-Chia Li, Tomoyasu Hirai
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Journal Title
Journal of Polymer Science
Volume: 60
Pages: 766-773
DOI
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