2019 Fiscal Year Research-status Report
Boron-complexation for developing novel fluorescent dyes
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19K05628
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
窪田 裕大 岐阜大学, 工学部, 助教 (50456539)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 近赤外色素 / ホウ素錯体 |
Outline of Annual Research Achievements |
近赤外領域に蛍光を示す色素は,分子イメージングや近赤外有機ELなど,医療や電化製品など幅広い分野での応用が可能であり,我々の生活に大きく役立つ革新的材料である。有機分子が近赤外領域(700 nm以上)に蛍光を示すためにはπ共役系の伸張が必要である。しかしながらπ共役系の伸張による分子骨格の柔軟化が,熱失活を促進させ,蛍光消光や分子の不安定化を引き起こし,近赤外蛍光色素の実現を困難にしている。この問題を解決する方法として,申請者らがこれまでに取り組んできた,色素分子をホウ素錯体化し,π共役系を剛直化するという分子設計が挙げられる。本研究では,申請者らがこれまでに取り組んできたホウ素錯体化を長いπ共役系を有する近赤外吸収色素に用いることで,近赤外蛍光色素の開発を目指す。 今年度は,ホウ素錯体化が可能な近赤外吸収色素の分子設計およびその合成に取り組んだ.合成した色素の吸収スペクトルを測定したところ,近赤外領域に吸収を示すことがわかった.すなわち,ホウ素錯体化が期待できる近赤外吸収色素の開発に成功した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ホウ素錯体化が期待できる近赤外吸収色素の開発に成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
合成した近赤外吸収色素のホウ素錯体化を行い、蛍光測定を行う。
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Causes of Carryover |
繰越が可能であるので、試薬を購入できず実験が中断しないために、あらかじめ初年度に多く割り振っていた。
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