2019 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレス誘導化合物“ferroxin”を用いたフェロトーシス制御機構の解明
Project/Area Number |
19K05746
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Research Institution | Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
河村 達郎 国立研究開発法人理化学研究所, 環境資源科学研究センター, 研究員 (60528561)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2020-03-31
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Keywords | フェロトーシス / 酸化ストレス / がん |
Outline of Annual Research Achievements |
フェロトーシスは鉄依存的な過酸化脂質の蓄積により引き起こされる新しいタイプの細胞死であり、フェロトーシス制御メカニズムの分子レベルでの理解はがんの治療抵抗性克服のための極めて重要な課題である。本研究では、研究代表者が最近見出した独自のフェロトーシス制御化合物“ferroxin”をツールとして用いたケミカルバイオロジー研究により、フェロトーシス制御に関わる未知の分子やシグナル伝達経路の解明と新たながん治療戦略の提唱を目的とした。初年度である本年度は、以下の2点に注力した。 1) ferroxinの結合タンパク質の解析:ferroxinの標的分子を同定するため、光親和型固定化法により作製したferroxinのアフィニティービーズを用い、プルダウンアッセイによりがん細胞の抽出液の中からferroxinの結合タンパク質の探索を行った。その結果、フェロトーシス制御に関わるferroxinの標的タンパク質の候補を見出した。 2) ferroxinがフェロトーシス制御タンパク質の発現レベルに与える影響の解析:ferroxinがフェロトーシスを制御するメカニズムを解明するため、ferroxinが既知のフェロトーシス制御タンパク質の発現量に与える影響をウェスタンブロット法により解析した。その結果、ferroxinはフェロトーシスとの関連が報告されたタンパク質の発現量を変化させること、その活性のパターンは既知のフェロトーシス制御化合物のものとは異なることを見出した。
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[Presentation] Discovery of a small-molecule modulator of heterotrimeric G-protein through integrated phenotypic screening and chemical proteomics2019
Author(s)
Tatsuro Kawamura, Erchang Shang, Yushi Futamura, Petra Janning, Julian Wilke, Makoto Muroi, Masayoshi Ueno, Shigeki Takeda, Yasumitsu Kondoh, Slava Ziegler, Nobumoto Watanabe, Herbert Waldmann, Hiroyuki Osada
Organizer
RIKEN-Max Planck Joint Research Center for Systems Chemical Biology 7th Symposium
Int'l Joint Research