2021 Fiscal Year Annual Research Report
新規アラビノビオース遊離酵素により解き明かすビフィズス菌のAGP分解メカニズム
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19K05816
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
藤田 清貴 鹿児島大学, 農水産獣医学域農学系, 准教授 (20381189)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | アラビノガラクタン・プロテイン / ビフィズス菌 / 糖質分解酵素 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、ビフィズス菌Bifidobacterium catenulatumにD-galactopyranosyl-α-L-arabinofuranose (GA)を切断する3-O-α-D-galactopyranosyl-α-L-arabinofuranosidase (GAfase)と28%の同一性で保存されたホモログ遺伝子のクローニングとその組換え酵素の諸性質の解析を試みた。当初は、AGPの側鎖末端に存在するL-arabinofuranosyl-β1,3-L-arabinofuranose (AfA)の遊離を触媒する3-O-β-L-arabinofuranosyl-α-L-arabinofuranosidase (AfAfase)と予想して解析を進めたが、その組換え酵素は、AfAの構造を有するイネのAGPには作用せず、B. pseudocatenulatum由来の酵素と同様にカラマツ由来のAGPの側鎖末端に存在するL-arabinopyranosyl-β1,3-L-arabinofuranose (ApA)の遊離を触媒した。ただし、その遊離活性は非常に低かった。基質探索のため小麦AGPやセネガル種のアラビアガムやテンサイ由来のアラビナンなどに作用させたものの、どれも低い遊離活性しか確認できなかった。更に、隣接するGH127に属すβ-L-arabinofuranosidaseホモログのクローニングと機能解析を行ったところ、既知の酵素と同様のβ-L-arabinofuranose構造を切断する酵素活性が確認された。AGPは全ての植物に保存されている糖タンパク質であり、今回解析対象とした基質の中には真のターゲット基質が存在しなかったと予想される。今後も基質探索を続けることでビフィズス菌によるAGPの分解代謝メカニズムの完全解明を目指していきたい。
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Research Products
(10 results)