2020 Fiscal Year Research-status Report
視床下部及び甲状腺を標的としたビオチンのエネルギー代謝亢進作用と肥満改善への応用
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19K05883
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Research Institution | University of Niigata Prefecture |
Principal Investigator |
曽根 英行 新潟県立大学, 人間生活学部, 教授 (90398511)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | ビオチン / 肥満 / 甲状腺 / 自発性活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度は高脂肪食誘導性肥満に対するビオチンの体重増加抑制作用の作用機序が、ビオチンの初期効果と持続的効果で異なること示し、初期効果ではビオチンによる自発性活動量の増加に加え、甲状腺機能の亢進を示唆する結果を得た。 本年度は、ラット甲状腺細胞由来細胞株(FRTL:Rat Thyroidea cell line)を使用し、甲状腺ホルモン合成及び分泌に対するビオチンの作用機序を検討するとともに、db/dbマウスを使用し、ビオチンによる体重増加抑制作用におけるレプチンシグナルの関与の有無について検討することを予定していた。 しかし、新型コロナ感染症の拡大により、本学では学生の立ち入り制限や実験動物の搬入中止措置が取られ、加えて、甲状腺細胞由来細胞株の輸入制限から入手が極めて困難な状況となり、本研究の延期を余儀なくされた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナ感染症の拡大により、本学での実験動物の搬入中止や卒業研究の自粛措置に加え、甲状腺濾胞細胞由来細胞株の輸入制限により入手不可となったことから、本研究の延期を余儀なくされた。 これらの理由から、本年度は「遅れている」の評価となる。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度は、ラット甲状腺細胞由来細胞株(FRTL:Rat Thyroidea cell line)を使用し、甲状腺ホルモン合成及び分泌に対するビオチンの作用機序検討する。具体的には、細胞内Ca2+及びcAMPの変動をモニターし、ビオチンの作用部位について検討する。加えて、db/dbマウスを使用し、ビオチンによる体重増加抑制作用におけるレプチンシグナルの関与の有無について検討することを予定している。
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Causes of Carryover |
本年度は新型コロナ感染症拡大の影響により、使用予定細胞株の入手不可、使用実験動物の購入・搬入不可、実験協力施設等へのアクセス不可等の理由から、当該研究の延期を余儀なくされた。 次年度は、本年度計画していた使用細胞株を購入予定でいるが、当初予定していた試薬メーカーからの販売が中止されたため、約4倍の価格で国内メーカからの購入となる。 また、肥満モデルマウスを使用した検討についても、本年度の遅れを取り戻すため、試験区分を増やし実施することを予定している。
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