2021 Fiscal Year Annual Research Report
Studies on pharmaceutical activities on cis carotenoids contained in foods.
Project/Area Number |
19K05934
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
新藤 一敏 日本女子大学, 家政学部, 教授 (80350180)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | cis lycopene / cis crocin / cis crocetin / 加熱調理 / 一重項酸素消去活性 / トマト / サフラン |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はこれまで、主に以下の2つのポイントから研究を進めてきた。 ①トマト加熱物に含まれるcisカロテノイドの構造解明と生理活性検討を行う。 ②サフラン加熱物に含まれるcisカロテノイドの構造解明と生理活性検討を行う。 ①の研究ではこれまでに、加熱トマト調味料(トマトピューレ)に含まれるcisリコペン類をすべて明らかとし((5Z)-lycopene, (9Z)-lycopene, (13Z)-lycopene)、これらを化学反応でlycopeneから調製することで大量に純品を得ることに成功した。またタンジェリン種に含まれるcisリコペン(7Z,9Z,7'Z,9'Z)-lycopene)も含めて、それらのcisカロテノイドの抗酸化活性(一重項酸素消去活性)を始めて評価して口頭発表、学術論文とすることができた(2020年度)。 本年度は主に②のサフラン(パエリア等に色付け、香り付けとして利用される香辛料)に含まれるアポカロテノイドであるcrocin, tricrocin,等の加熱調理による変化に注力して研究を実施した。ここまでに茹で、焼き等の加熱調理によりこれらアポカロテノイドの脱糖、cis化が起きることを初めて明らかとし、これら調理により産生されるアポカロテノイドの化学構造と量、抗酸化活性(一重項酸素消去活性)を初めて明らかにすることに成功した。 このサフランのアポカロテノイド変化に関する学術論文は、現在Frontier in Nutritionに投稿中である。
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