2022 Fiscal Year Research-status Report
Molecular Breeding of next generation Super-Agrobacterium for broad host range
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19K05964
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
野中 聡子 筑波大学, 生命環境系, 助教 (50580825)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | アグロバクテリウム / 形質転換 |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度は、国際共同加速基金(A)の推進のため、共同研究先のスペインへ渡航した。このため、本研究課題は一時中断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
国際共同加速基金(A)の遂行のため、スペインへ渡航し11ヶ月滞在した。そのため、本研究課題を中断した。
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Strategy for Future Research Activity |
アグロバクテリウムの感染時に植物から発生するサリチル酸を除去するために、サリチル酸分解酵素遺伝子(NahG)をクローニング、アグロバクテリウムへ導入する。アグロバクテリウム内で活性が維持されるか測定する。植物免疫打破タンパク質HopAdおよびAvrPto遺伝子をそれぞれクローニングし、アグロバクテリウムへ導入する。この際に、これら2つはシュードモナス菌由来であり、シュードモナスの持つタイプ3型分泌系を経由して植物細胞内へ輸送される。一方で、アグロバクテリウムが持つ輸送系はタイプ4型分泌系である。そのままではうまく機能しない可能性もあるので、アグロバクテリウムのタイプ4型分泌シグナルを付与したフュージョンを設計する必要がある。今年度は、フュージョンしたタンパク質の設計とフュージョンさせた後機能することについて、検証する。これまで作成していたエチレン合成抑制ACC deaminase活性付与、GABA合成抑制GABA分解酵素活性付与について同時に付与した場合、発現が低下することがあった。より効果的に形質転換効率を促進することを目指し、プロモーターの改変を試みる。アグロバクテリウムの植物への感染時に発現が上昇するvir遺伝子プロモーターの利用を検討する。ベクターの作出次第、遺伝子発現レベル、酵素活性レベルを確認し形質転換効率が向上するかどうかについても確認していく予定である。さらに、アグロバクテリウムの感染時植物の遺伝子発現挙動を観察し、現在までにわかっているサリチル酸、エチレン、GABA以外にも遺伝子導入に関連する因子の探索を実施する。作出したスーパーアグロバクテリウムver.4については国内3件、国外4件問い合わせがあり、それぞれ配布している。今後も引きつつき配布作業を続けていき、多くの植物種でのスーパーアグロバクテリウムの有効性を検討していきたい。
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Causes of Carryover |
R4年度は国際共同加速基金(A)の課題を遂行するためにスペインへ渡航した。このため、当研究課題を中断した。R4年度の使用予定額をR5年度へずらした。 使用計画については、ベクター構築、組織培養のための試薬、分子生物学的実験用試薬、RNAシーケンスなどに使用する予定である。
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