• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

Performance and genetic diversity of saline resistance for the grain filling in rice and wheat

Research Project

Project/Area Number 19K05995
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

小葉田 亨  島根大学, 生物資源科学部, 名誉教授 (60186723)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 平井 儀彦  岡山大学, 環境生命科学研究科, 教授 (80263622)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywordsイネ / コムギ / 耐塩性 / 品種 / 穂培養 / 塩排除 / 子実 / 登熟期
Outline of Annual Research Achievements

コシヒカリと耐塩性を導入した同質遺伝系統,IR系統および強耐塩性品種Nonabokraを用いて穂培養を行い培地塩濃度と子実成長速度との関係を昨年度より高い塩濃度において行った.その結果,コシヒカリに比べて同質遺伝系統はやや子実成長の塩濃度に伴う低下が少なかったものの大きな違いは認められなかった.Nonabokraは日長処理によって不稔が多発し比較できるデータが得られなかった.これらの品種を土耕栽培して穂ぞろい期から異なる塩濃度の水で栽培したところ,コシヒカリに比べ同質遺伝系統ではやや子実生産量の低下が少なく,Nonabokraはほとんど低下しなかった.これらの植物体穂軸の水分の塩濃度を比較すると灌漑水の塩濃度増加に対して同質遺伝系統はやや塩分濃度がコシヒカリより高くNonabkraはほとんど増加がみられなかった.コシヒカリと同質遺伝系統の穂軸の塩濃度の傾向は昨年と異なる点がありさらに追試が必要である.
トルコチュクロバ大学において圃場栽培した現地コムギ19品種を異なる塩濃度の培地で穂培養したところ培地塩濃度に対する子実重増加反応に明らかな品種間差があり,塩濃度を増やしてさらに比較を行った.そのため品種間差を明確に示す濃度の範囲を確認する必要があり,培地塩濃度の正確な測定が必要であることがわかった.これらの結果はスクリーニングのための目安として使用できると見なされた。培地塩濃度の設定や品種間差の多様性の確認を行うための研究計画をメールで打ち合わせた.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

イネの穂培養は培地濃度の範囲など昨年の成果をもとに新たな展開実験を行うことができ,当初の品種間比較の手法がほぼ確立された。これにより品種間差確認のための実験条件を明らかにすることができた。またイネ体内への塩の取り込みの違いによる品種間差を穂軸溶液の塩濃度としてとらえることができたため外部塩濃度の塩排除の子実成長への貢献を明らかにできる目途が立った.トルコにおいては多様なコムギ品種の穂培養による品種間差の比較を進めつつあり当初の目的を達しつつある。ただし,詳しい研究協力者との討論と本研究の一つの柱である塩害地におけるコムギの塩吸収における現地調査はCOVID19によって渡航できず全く行われていない.従って,イネとコムギの穂培養によると塩濃度の子実成長への影響と塩吸収については当初の計画が順調にすすんでおり,現地調査を行えなかった点を除いておおむね研究は進展している.

Strategy for Future Research Activity

イネについては実験間の結果の不一致を解消する必要があるため岡山大学を中心に再度穂培養を行い品種間差を確認する.また,穂軸の溶液塩濃度についても年度間で異なる傾向がみられるので再度確認実験を行う.コムギについてはCOVID19の蔓延でしばらく渡航できるないと予想されるので現地の研究協力者に実験資材の購入と実験支持を行い穂培養実験を依頼する予定である.コムギについての詳しい打ち合わせ、現地調査研究については研究期間延長によって実施の可能性を探るつもりである.

Causes of Carryover

トルコチュクロバ大学農学部の研究協力者と共同して実施する予定であったコムギの穂培養実験及び塩害地における現地捜査がCOVID19の渡航禁止によって実施できなかったため旅費を中心とする経費分が使用できなかった.その一部は従来は日本から持参する予定であった穂培養に使用する試薬類,実験器具を現地研究協力者に購入依頼するための経費として使用した.

  • Research Products

    (2 results)

All 2021 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Presentation (1 results)

  • [Int'l Joint Research] チュクロバ大学農学部(トルコ)

    • Country Name
      TURKEY
    • Counterpart Institution
      チュクロバ大学農学部
  • [Presentation] インド型イネ品種IR64の遺伝的背景を有する染色体断片系統群における地表根発生と光との関係2021

    • Author(s)
      冨田 朝美, 齊藤 大樹, 福田 善通, 平井 儀彦, 齊藤 邦行, 小葉田 亨
    • Organizer
      第251回日本作物学会講演会

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi