2022 Fiscal Year Research-status Report
How have poisonous arthropods evolved tolerance for predator digestive systems?
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19K06073
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
杉浦 真治 神戸大学, 農学研究科, 准教授 (70399377)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 一夫 地方独立行政法人 大阪健康安全基盤研究所, 微生物部, 主幹研究員 (30332448)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 被食防衛 / 捕食―被食関係 / カエル類 |
Outline of Annual Research Achievements |
昆虫類を用いて、カエル類に対する防衛行動を室内で観察した。ウシガエルについては環境省の許可を得て捕獲・飼育・実験を行った。 ミイデラゴミムシ成虫は外部刺激に反応して、約100℃の高温でキノン類と水蒸気を腹部先端から発射する。侵略的外来生物ウシガエルに対する防衛行動を明らかにするために、実験室下でウシガエル幼体にミイデラゴミムシを与えた。結果、ウシガエル個体すべてが攻撃したが、わずか3.7%が捕食に成功したのみで、96.3%は最終的に拒絶した。ミイデラゴミムシの高熱化学物質の発射が防衛に果たす役割を明らかにするために、化学物質を発射できない個体を与えたところ、ウシガエルの77.8%の個体が捕食に成功した。このようにミイデラゴミムシ成虫の高熱の化学物質の発射はウシガエルに対する防衛に重要であることが実証された。ミイデラゴミムシのような在来種の中には、在来種の天敵に対する防衛力がそのまま外来捕食者に有効である場合が確認された。本論文はPeerJ誌に掲載された。 有剣類は産卵管を毒針に変えて防衛を行うため、メスのみが刺すのが一般的である。一方、有剣類のオスにも交尾器を使って刺すような行動が知られていたが、その防衛効果は未検証であった。そこで、実験室下でオデコフタオビドロバチのオスを潜在的な捕食者であるニホンアマガエルに与えたところ、すべてのアマガエルがオスバチを攻撃したが、そのうち35.3%が吐き出した。オスバチは大顎や交尾器を使ってアマガエルに反撃していた。そこで、交尾器を切除したオスをアマガエルに与えたところ、すべてのアマガエルが捕食に成功した。つまり、オデコフタオビドロバチのオスは交尾器を使って刺すことで自身の身を護っていた。本結果は被食防衛におけるオス交尾器の役割の重要性を示唆するもので、Current Biology誌に掲載された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度までに、半水生・水生甲虫類における対カエル防衛の結果をとりまとめて論文を投稿できなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
半水生・水生昆虫類における対カエル防衛を引き続き観察し、結果を論文としてとりまとめて学術誌に投稿する。
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Causes of Carryover |
年度中に論文をとりまとめて英語論文の投稿が間に合わなかった。次年度に追加調査・実験にかかわる旅費と消耗品費、論文投稿にかかわる英文校閲費として使用予定である。
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Research Products
(3 results)