2022 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Research on Opening and Renovating Process of Hokkaido Urban Parks establieshed in Meiji, Taisho era from Sociocultural Perspective
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19K06113
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Research Institution | Senshu University |
Principal Investigator |
小林 昭裕 専修大学, 経済学部, 教授 (60170304)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 住民 / 廃城 / 社会文化的 / 服部嘉十郎 / 前田利常 / 高岡古城公園 |
Outline of Annual Research Achievements |
学術論文として、2023年3月、日本造園学会から、ランドスケープ研究論文集に「高岡古城公園の開設過程に対する社会文化的観点からの史的考察」として受理された。近世における高岡城下について、その構造、廃城後の軍事的・経済的対応および廃城後の城址の保全・利用管理について捉えた。次に、明治以降、高岡城址等の払下げ布達に対する対応、1872年の城址払下げから74年の公園開設請願に至る動向、75年の公園開設に至る服部嘉十郎の貢献に焦点を当て検討した。その結果、明治政府が示した政策(城址の改廃、公園開設)という制度的変革の中で、近世において、城跡に対する施策、住民による城址の保全・利活用で培われた成果や場所への愛着を契機に、新たな意義や意味が重ねられ、公園開設に至る過程が明らかとなった。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果について: 2019年に「小樽公園と手宮公園の開設及び改修過程に関する社会文化的視点からの史的考察」、2020年に[釧路公園の構想から戦後の改変に至る過程に対する社会文化的視点からの史的考察], 2021年に「旭川市,常磐公園と神楽岡公園の開設前後と変遷に関する社会文化的視点からの史的考察」2022年に「室蘭公園の開設から消失に至る過程に対する社会文化的観点からの史的考察」いずれも日本造園学会、「ランドスケープ研究」に投稿受理された。 これら一連の研究を通して、本州とは異なる近代化社会の形成過程にあった北海道の主要都市の公園の開設、運営の研究を通じて、住民・地方自治体・政府等によって,公園に積み重ねた履歴を通し,社会と公園との関係性を読み解くことができた。
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