• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2019 Fiscal Year Research-status Report

三陸海域における浮遊性端脚類Themisto属の群集組成、生活史および食性の解明

Research Project

Project/Area Number 19K06194
Research InstitutionKitasato University

Principal Investigator

山田 雄一郎  北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (80458744)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords動物プランクトン / 端脚類 / Themisto japonica / Themisto pacifica
Outline of Annual Research Achievements

岩手県三陸沿岸から沖合において2014年1月から12月にかけて採集された動物プランクトン試料中よりThemisto属端脚類を抽出し、第1、2触角の伸長状況(雄)と、覆卵葉の形状(雌)より全個体を5つの発達ステージ(若齢体、未成熟雌および雄、成熟雌および雄)に区分した。さらに、第1遊泳肢の節数を計数して、齢(脱皮回数)を決定した。続いて、第6胸肢の棘数により、Themisto japonicaおよびT. pacificaの種査定を行った。これらの全個体についてデジタルカメラを用いて体長を測定した。
T. japonicaの場合、1~6齢は外的性徴のない若齢体であり、7齢以降で雌雄それぞれの性徴が現れた。成熟雌は13~17齢の間であり、体長は9.5~16.5mmであった。成熟雄は11~15齢の間に存在し、体長は6.7~11.3mmの範囲であった。一方、T. pacificaは1~5齢が若齢体であり、雌雄それぞれの性徴は6齢以降に発現した。成熟雌は8~13齢の間に存在し、体長は4.3~8.0mmであった。成熟雄は7~11齢の間にあり、体長の範囲は3.7~7.3mmであった。
これまでは、三陸海域においてはT. japonicaの出現しか確認されていなかったが、本研究においてT. pacificaの存在が初めて認められた。両種ともに、雌よりも雄の方が若い齢で成熟することが明らかになったが、この結果は北海道東部海域における両種の成熟状況と同様であった。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

三陸沿岸から沖合にかけて生息するThemisto属端脚類の種査定を行い、それぞれの種について外部形態により齢、性別および成長段階を判別し、各成長段階の最小および最大体長を明らかにすることができた。これらの結果を出すことは、今後両種の生活史を解明する作業の第1段階であり、おおむね順調に進展していると評価できる。

Strategy for Future Research Activity

各採集月における両種の出現個体数を解明したうえで、両種の出現数および生物量の季節的変化を海域ごと(沿岸もしくは沖合)に明らかにする。続いて、各成熟段階の相対的な出現頻度の季節的変化を種ごとにまとめ、両種の主要な再生産時期の推定を行う。さらに両種の体長および出現数のデータをもとに体長頻度分布図を各採集月毎に作成し、コホートを時系列に追跡することで両種の世代時間の推定を試みる。

Causes of Carryover

当初は物品の購入を検討していたが、業者より納入時期が当該年度に遅れる旨の連絡を受けたため、当該物品次年度に購入することとした。当該物品はすでに購入済みである。

URL: 

Published: 2021-01-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi