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2022 Fiscal Year Research-status Report

The contribution of transient metals on the immunological reaction in crustacean.

Research Project

Project/Area Number 19K06221
Research InstitutionSetsunan University

Principal Investigator

増田 太郎  摂南大学, 農学部, 准教授 (40395653)

Project Period (FY) 2019-04-01 – 2024-03-31
Keywordsフェノールオキシダーゼ / ヘモシアニン / 甲殻類 / 銅
Outline of Annual Research Achievements

本研究では、エビ類を中心とした食用甲殻類の黒変原因酵素を明らかにし、酵素活性と生体防御反応など、生体内での機能について検証している。ポストハーベストにおける甲殻類の黒変反応は、生体防御系の酵素であるフェノールオキシダーゼが原因となっていることを明らかにした。これは、黒変原因酵素の候補として、フェノールオキシダーゼと類縁タンパク質のヘモシアニンが挙げられていた状況に、一定の会を与えるものであると考えられる。
現在、エビ類のうち、クルマエビをモデルとした研究を行っており、クルマエビにおいては、これまで調べられてきたフェノールオキシダーゼ(血球細胞遍在型)とは別に、細胞外(体液)型フェノールオキシダーゼが相当量存在し、黒変反応の主因となっていることを明らかにした。
クルマエビ科はエビ類の系統中で初期に分化したグループである。食用に供されるクルマエビ以外のクルマエビ科のエビ(クマエビ、ウシエビ、サルエビなど)についても、黒変原因酵素の探求を行い、同時に分類系統的に異なる他の食用甲殻類(イセエビ、ホッコクアカエビ、ボタンエビ、シャコ、ワタリガニなど)についても検討を進めている。その結果、黒変の原因酵素については、種ごとに異なった型のフェノールオキシダーゼが寄与している可能性を示唆するデータが得られている。現在、分類群ごとのフェノールオキシダーゼ・ヘモシアニン系タンパク質(タイプ3銅タンパク質)の分布、分子構造・機能を解析し、甲殻類進化における免疫系タンパク質の分子進化についても検討を加えている。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

重要な食用甲殻類であるクルマエビをモデルに、黒変反応の原因酵素を同定し、その寄与を明らかにしたため。

Strategy for Future Research Activity

現在、クルマエビをモデルに研究を進めているが、クルマエビ科の他の食用エビ類についても、報告者が見出した体液型フェノールオキシダーゼの存在と黒変への寄与について検証する。また、クルマエビ科とは進化系統的に異なる食用甲殻類について、クルマエビ科とは異なる黒変酵素の分布を示唆するデータを得ているため、複数の食用重要種について更なる検討を加える予定である。
また、淡水魚類の「さび」と呼ばれる、生体でのメラニン形成と黒化にも着目し検討を進めており、その分子機構に関する甲殻類との比較生化学的な研究を展開する。

Causes of Carryover

近隣の市場で活きた試料を入手しやすいクルマエビを用いた検討を行ってきたが、他の食用甲殻類を用いた検証を行う必要が生じた。「活け」試料を入手するためには、各地の漁業者、市場関係者の協力が不可欠で、2022年度は新型コロナ過の余波のため、2023年度にフィールドを交えた調査を実施するのが適当と判断したため。

  • Research Products

    (3 results)

All 2023 2022

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Systematic headwater sampling of white-spotted charr reveals stream capture events across dynamic topography.2023

    • Author(s)
      Taro Masuda, Yoshiko Shimono, Daisuke Kishi and Itsuro Koizumi
    • Journal Title

      Journal of Biogeography

      Volume: 50 Pages: 453-627

    • DOI

      10.1111/jbi.14553

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] Caco-2 細胞における大豆由来フェリチンによる抗酸化酵素遺伝子の発現応答2022

    • Author(s)
      上野有紀, 川本善之, 増田太郎
    • Organizer
      日本農芸化学会
  • [Presentation] 河川性魚類の分布拡大・移動分散様式:イワナを例とした河川争奪イベントの検証2022

    • Author(s)
      増田太郎, 下野嘉子, 岸大弼, 小泉逸郎
    • Organizer
      日本生態学会

URL: 

Published: 2023-12-25  

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