2021 Fiscal Year Research-status Report
Development of strategic diversifying agricultural management / agriculture-commerce-industry cooperation model using improved the simulator to be Linked Agriculture, Secondary, and Tertiary Sectors
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19K06266
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Research Institution | National Agriculture and Food Research Organization |
Principal Investigator |
大西 千絵 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, 上級研究員 (60466638)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森嶋 輝也 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 九州沖縄農業研究センター, グループ長 (30391486) [Withdrawn]
加藤 弘祐 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構, 本部, 研究員 (70825322)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 6次産業化 / 経済評価 / ブランド農産物 |
Outline of Annual Research Achievements |
国内・海外調査を予定していたが、コロナウイルス感染拡大の影響で、現地調査を延期した。このような状況のもと、以下の研究を実施した。 ・鹿児島県いちき串木野市のブランド農産物「サワーポメロ」について、6次産業化シミュレーターLASTSを用いて加工品の付加価値形成について分析した。原料用農産物の再生産が可能か否かということに加え、6次産業化の取組が経済的に継続可能か否かを数値化して評価できるA-Scoreを6次産業化シミュレーターLASTSの機能として導入し、6次産業化の経済的持続可能性についても評価した。分析の結果、6次産業化の経済的持続可能性について、A-Scoreが有効な指標となることが明らかとなった。A-Scoreが0以上1未満の場合、商品化や継続的な取組が可能になり、かつ、本稿が対象とした生産と加工・販売の主体が異なる6次産業化ではA-Scoreがなるべく大きな値の場合、6次産業化の経済的持続可能性が大きくなる。しかし、A-Scoreが「1」または「α」の場合、赤字が累積する可能性がある。この場合、6次産業化の取組が農業の経済的持続可能性に悪影響を及ぼす。このような問題を防ぐために、A-Scoreを指標にして6次産業化を評価することが重要であることも解明した。 ・COVID-19が与えた農業やフードシステムに対する影響について学術的側面から接近することを目的として、農学やフードシステムに関連する学術論文の要旨テキストに対するテキスト分析を適用し、主要なリサーチトピックの抽出を行った。成果については、日本農業経済学会2022年大会で学会報告を行うとともに、論文を投稿中である。 ・綾町調査を実施した。綾町の有機農産物には十分な付加価値がついていないことが明らかとなった。今後は、綾町の農産物の付加価値を高める方策について、6次産業化シミュレーターを用いて検討していく。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナウイルス感染拡大の影響で、必要な現地調査がほとんどできなかった。今後はコロナウイルス の感染状況を鑑みながら、研究を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は綾町の有機農産物の価値形成を中心に研究を実施していく。対面での調査が難しいため、綾町農林振興課と連携して全町アンケートを実施するとともに、インターネットアンケートを通じて綾町民以外へもアンケートを実施する方法を検討している。アンケート結果をもとに、6次産業化シミュレーターLASTSを使った分析を行う予定である。また、フランスのコランス村の有機農産物の付加価値形成についても綾町と同様の調査を実施し、比較検討を行う。
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Causes of Carryover |
国内・海外調査を予定していたが、コロナウイルス感染拡大の影響で、現地調査を延期した。複数の調査予定先への出張が難しいと考え、非対面式でのアンケート調査(郵送、インターネット)を実施する。また、比較検討のためにフランス・コランス村への調査は最低限実施する必要があるため、コロナウイルスの感染状況を鑑みて実施する。
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Research Products
(6 results)