2019 Fiscal Year Research-status Report
赤土微粒子に対するフロック形成操作のための最適な攪拌条件の定量的評価
Project/Area Number |
19K06295
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
仲村渠 将 琉球大学, 農学部, 准教授 (70537555)
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Project Period (FY) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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Keywords | 実験装置の組立て / PIV |
Outline of Annual Research Achievements |
実験装置の組み立てに取り組んだ。実験装置は、水槽、攪拌装置および流速測定装置から成る。水槽には市販のビーカー(5L)を用いた。攪拌装置はモーターシステムと攪拌翼から成る。モーターシステムは、サーボモータを使うシステムとステッピングモータを使うシステムの2種類を準備できている。それぞれに良し悪しがあるが、現在、より小型なステッピングモーターシステムの採用に向けて試行錯誤を繰り返している段階である。形状の異なる攪拌翼を3種類製作した。流速測定装置には市販のPIVを導入した。3ヵ年分の助成金額の全額をこのPIVの購入に投じた。PIVを用いて攪拌が生み出す流れの流速分布、乱流の状態などを測定する。今年度についてはPIVの設置練習と操作練習を行った。PIVの設置はかなり試行錯誤的であり、水槽とカメラの距離、水槽とレーザー発信器の距離、カメラの絞り値、解析用ソフトウェアの設定値などを、解析するのに十分な粒子像がPCモニタに表示されるように撮影画像を参照しながら決定しなければならない。この設置練習はとても時間を要す作業であったが、完璧とまではいかないが、本番に臨む程度には慣れてきた。PIV解析用ソフトウェアの操作練習もまた時間を要す作業であった。粒子像をくっきり浮かび上がらせるための各種設定値のチューニングに始まり、流速の誤ベクトルの除去に至るまでテクニカルな作業が多く、現時点では熟練しているとまでは言い切れず、もう少し練習が必要である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
実験装置の組立てを計画どおりに進めることができたため。また、PIVの操作練習にも取り組むことができたため。
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Strategy for Future Research Activity |
ジャーテストを応用した実験を行い、攪拌翼の回転数、攪拌時間および攪拌翼の形状を試行錯誤的に変化させて条件変化を与え、赤土フロックが速やかに沈降する条件(以下、最適条件)を見つける。その評価方法として、赤土フロックが速やかに沈降するときに懸濁液が短時間のうちに澄んでくる現象を濁度の経時変化として捉える間接的評価方法を用いる。 また、PIVの操作練習にしばらく取り組んだ後、攪拌が生み出す流れの流速分布、乱流の状態などを把握するためPIVを用いて流速を測定する。
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