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2019 Fiscal Year Research-status Report

ニワトリの食欲調節における中枢の細胞内シグナル伝達因子の役割

Research Project

Project/Area Number 19K06353
Research InstitutionKobe University

Principal Investigator

上曽山 博  神戸大学, 農学研究科, 教授 (90263889)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 實安 隆興  神戸大学, 農学研究科, 助教 (20721236)
Project Period (FY) 2019-04-01 – 2022-03-31
Keywords食欲調節 / Erk / Smad / p38MAPK / ニワトリ / 視床下部 / 延髄
Outline of Annual Research Achievements

本年度は、ニワトリの食欲調節において中枢(視床下部、及び延髄)のErk、Smad及びp38MAPKが関与しているか明らかにするための一環で、絶食及び再給餌がそれらのリン酸化に及ぼす影響と、TGF-βあるいはアクチビンAの脳室内投与がSmadのリン酸化、及び摂食量に及ぼす影響を調べた。
その結果、自由摂食、24時間絶食、及び24時間絶食後の1時間の再給餌のいずれの給餌条件においても、レイヤー及びブロイラーともに中枢のSmad2タンパク質を検出することはできたが、リン酸化Smad2タンパク質を検出することができなかった。また、TGF-βの脳室内投与により視床下部のSmad2のリン酸化が認められたが、アクチビンAでは認められなかった。また、1ug/chickのTGF-βの脳室内投与によりレイヤーの摂食量は有意に減少した。これらのことから、視床下部のSmadシグナリングの活性化によりニワトリの食欲は抑制されるものの、生理的条件下では中枢のSmadシグナリングは食欲調節に関与していない可能性が示唆された。
Erk及びp38MAPKについては、レイヤー及びブロイラーともに上記の全て給餌条件下でリン酸化Erk及びp38MAPKタンパク質を検出することができたが、レイヤーとブロイラーで異なる結果が得られた。すなわち、レイヤーではErkのリン酸化に絶食・再給餌による有意な変化が認められたが、ブロイラーではp38MAPKのリン酸化に有意な変化が認められた。これらのことから、レイヤーとブロイラーの摂食量の違いに中枢のErkとp38MAPKが関与している可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の計画を変更し、レイヤーとブロイラーの検討を同時進行することにした。それにより、種々の給餌条件がニワトリの中枢における細胞内シグナル伝達因子に及ぼす影響がレイヤー及びブロイラーともに実施できた。

Strategy for Future Research Activity

次年度は、消化管ホルモンが中枢の細胞内シグナル伝達因子に及ぼす影響を調べる。具体的には、コレシストキニン、ペプチドYY、グルカゴン様ペプチド-1及び2をレイヤー及びブロイラーに末梢投与し、視床下部及び延髄におけるAktやErkなどの細胞内シグナル伝達因子を調べる。

Causes of Carryover

研究環境の変化や研究の進捗により、計画で予定していた機器ではなく別の器具や試薬を購入する必要が生じ、それゆえ次年度使用額が生じた。次年度は、タンパク質解析試薬、動物実験用の試薬(ホルモンなど)、遺伝子発現解析試薬、プラスチック消耗品、及び実験動物・飼料に使用していく。

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Published: 2021-01-27  

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